40歳からの介護保険

40歳から介護保険料が引かれる理由

40歳になると給与明細に介護保険料が現れます。多くの人にとって、これが介護制度と最初に接する瞬間です。なぜ40歳からなのか、いくら引かれるのか、自分自身がサービスを使えるのはどんなときかを、厚生労働省・協会けんぽの資料で確認した内容だけで整理します。

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40歳になると、介護保険の「第2号被保険者」になります。同じ時期に、会社からは介護休業などの制度についての情報提供があります。給与から保険料が引かれ始めることと、会社から情報提供を受けることは、どちらも「40歳」という同じ節目に起きる、介護準備の起点です。

個別の保険料額の計算や、要介護認定の可否判定は行いません。実際の金額は給与明細と勤務先の担当部署で確認してください。

なぜ40歳から負担するのか

厚生労働省の社会保障審議会介護保険部会の資料には、40歳以上を被保険者とする理由が次のように説明されています。

40歳以上になれば、老化を原因とする疾病による介護ニーズの発生の可能性が高くなるとともに、自分自身の親も介護を要する状態になる可能性が高くなることから、介護保険制度により負担が軽減されるなど一定の受益がある、という考え方です。社会的扶養や世代間連帯の考え方に立って被保険者とされています。

つまり制度自体が、40歳を「親の介護に直面しうる年齢」として設計しています。会社からの情報提供義務が40歳到達時に課されているのも、同じ考え方によるものです。

保険料はいくらか

全国健康保険協会(協会けんぽ)に加入している場合、令和8年度の介護保険料率は全国一律で1.62%です。健康保険料率が都道府県ごとに異なるのに対し、介護保険料率は全国共通です。実際に引かれる額は、標準報酬月額にこの料率をかけて計算されます。協会けんぽの介護保険料は労使折半(会社と本人が半分ずつ負担)です。

徴収が始まるのは、40歳の誕生日の前日が属する月からです。例えば5月2日生まれの場合、誕生日の前日は5月1日のため5月分から徴収が始まります。5月1日生まれの場合は誕生日の前日が4月30日のため4月分からになります(確認日: 2026年9月15日)。

加入している健康保険によって異なります。

上記は協会けんぽの料率・負担割合です。健康保険組合や国民健康保険では料率や計算方法、負担の仕組みが異なる場合があります。実際の金額と時期は、給与明細および加入している健康保険の窓口・勤務先の担当部署でご確認ください。

40歳から64歳の人が介護サービスを使えるのはどんなときか

保険料を負担していても、40歳から64歳の人(第2号被保険者)が介護サービスを使える条件は、65歳以上とは異なります。

給付を受けられる条件の違い(確認日: 2026年9月5日)
区分年齢サービスを使える条件
第1号被保険者65歳以上原因を問わず、要介護・要支援状態であれば給付対象
第2号被保険者40歳〜64歳加齢に起因する疾病(特定疾病)が原因で要介護・要支援状態になった場合に限定

表は横にスクロールできます。

親が65歳以上であれば、原因を問わず要介護認定を受けられます。特定疾病の限定がかかるのは、自分自身が40歳から64歳の間に介護を必要とする状態になった場合です。

特定疾病の16種類

介護保険法施行令に定められた特定疾病は、次の16種類です。

  • がん(がん末期)
  • 関節リウマチ
  • 筋萎縮性側索硬化症
  • 後縦靱帯骨化症
  • 骨折を伴う骨粗鬆症
  • 初老期における認知症(アルツハイマー病、脳血管性認知症等)
  • 進行性核上性麻痺、大脳皮質基底核変性症及びパーキンソン病(パーキンソン病関連疾患)
  • 脊髄小脳変性症
  • 脊柱管狭窄症
  • 早老症(ウェルナー症候群等)
  • 多系統萎縮症
  • 糖尿病性神経障害、糖尿病性腎症及び糖尿病性網膜症
  • 脳血管疾患(脳出血、脳梗塞等)
  • 閉塞性動脈硬化症
  • 慢性閉塞性肺疾患(肺気腫、慢性気管支炎等)
  • 両側の膝関節又は股関節に著しい変形を伴う変形性関節症
該当するかどうかの判断は、このページでは行いません。

特定疾病に該当するかどうかは、申請時に主治医意見書に基づいて判断されます。個別の可否は、お住まいの市区町村の窓口・地域包括支援センター・主治医へご確認ください。

事故やケガなど、特定疾病に含まれない原因で要介護状態になった場合に使える制度は、40〜64歳で特定疾病に該当しない場合の選択肢で整理しています。

40歳で確認しておくこと

保険料の負担が始まるこの時期は、制度を確認する良い機会です。会社からの情報提供で渡される内容は、大きく次の3つです。

  1. 両立支援制度の内容(介護休業・介護休暇のほか、残業免除など全6種類)
  2. 制度を利用したいときの申出先(勤務先の担当部署)
  3. 介護休業給付金(休業中の収入に関わる)

親の状況に応じて今できることは、状況別チェックで確認できます。

65歳以上になった親自身の介護保険料は、40〜64歳の自分の保険料とは徴収の仕組みが異なります。年金からの天引きになるか納付書になるかは親の介護保険料の納め方で確認できます。

転職・海外赴任・入院・入所などで自分の資格の扱いが変わりそうなときは介護保険第2号被保険者の資格が変わるときで、届出が必要な事由を確認できます。

公式根拠

確認日: 2026年9月5日(徴収開始時期・労使折半は2026年9月15日に追加確認)。保険料率は年度ごとに改定されます。利用前に最新の情報をご確認ください。

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