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介護休業と介護休暇を会社に申し出るときの順番を、法律と施行規則の条文で確認します。申出は書面などで行い、介護休業は休業を始めたい日の2週間前までに申し出るのが目安です。会社は、労使協定で除外された人を除き、申出を拒めません。
制度の中身(日数・回数・働き方を変える制度との比較)は両立支援制度のページ、申出先の部署と相談窓口は申出先と相談窓口のページで扱います。ここでは申出そのものの手順だけを書きます。個別の可否は判定しません。
申出から休業開始までの流れ
- 会社の規程と様式を確認する。就業規則(育児・介護休業規程)と、申出書の様式の有無を人事担当に確認します。
- 対象家族と要介護状態を整理する。誰の介護か(続柄)と、常時介護を必要とする状態にあることを説明できるようにします。
- 休業の初日と末日を決める。申出には期間の初日と末日を明記します。
- 書面などで申し出る。下の表の6項目を伝えます。
- 会社からの通知を受け取る。申出を受けた旨、開始予定日と終了予定日などが通知されます。
- 休業を始める。開始予定日の前日までは、申出を撤回できます。
申出書に書く内容(6項目)
介護休業の申出は、次の事項を事業主に申し出ることで行います(施行規則第23条)。
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 1 | 申出の年月日 |
| 2 | 申出をする労働者(本人)の氏名 |
| 3 | 対象家族の氏名と、本人との続柄 |
| 4 | 対象家族が要介護状態にある事実 |
| 5 | 休業の初日(開始予定日)と末日(終了予定日)とする日 |
| 6 | 同じ対象家族についてすでに取った介護休業の日数(過去に取っていない場合は0日) |
表は横にスクロールできます。
会社は、3(氏名・続柄)と4(要介護状態)の事実を証明できる書類の提出を求めることができます(同条第3項)。どの書類を求められるかは会社ごとに異なるため、事前に人事担当へ確認してください。要介護認定を受けていることまでは、条文上の条件ではありません(要介護状態の定義)。
有期雇用で、契約期間の末日を終了予定日とする介護休業をしている方が、契約更新後に続けて申し出る場合は、1・2・5だけを伝えれば足ります(同条第1項かっこ書き)。
書面・FAX・メールの扱い
申出は、次のいずれかの方法で行います(施行規則第23条第2項が準用する第7条第2項)。
| 方法 | 条件 |
|---|---|
| 書面を提出する | 条件なし |
| FAXで送信する | 事業主が適当と認める場合に限る |
| 電子メール等で送信する | 事業主が適当と認める場合に限り、双方が記録を出力して書面にできるものに限る |
表は横にスクロールできます。
FAXは事業主のFAX装置で受信した時、電子メール等は事業主の通信端末で受信した時に、会社に届いたものとみなされます(同条第3項)。口頭だけの申出は、条文が認める方法に入っていません。手元に控えが残る形で出すと、あとで日付を確認できます。
申出の期限
法律に「◯日前までに申し出ないと取れない」という形の期限はありません。代わりに、会社は開始予定日が申出の翌日から数えて2週間を経過する日より前の場合、その日から2週間経過日までの間で開始日を指定できると定められています(法第12条第3項)。したがって、希望どおりの日から休みたいときは、開始予定日の2週間前までに申し出るのが安全です。
会社が開始日を指定するときは、開始予定日とされた日(申出の翌日から数えて3日を経過する日より後なら、その3日を経過する日)までに、本人に通知しなければなりません(施行規則第26条が準用する第12条)。急な事情で2週間より短い場合は、まず会社に相談し、日付を決めてもらいます。
会社の対応と、断られたとき
事業主は、介護休業の申出を拒むことができません(法第12条第1項)。申出を受けた会社は、本人に次の内容を速やかに通知します(施行規則第23条第2項が準用する第7条第4項)。通知は書面交付が基本で、FAXや電子メールは本人が希望する場合に限られます。
- 申出を受けた旨
- 開始予定日(会社が指定した場合はその日)と終了予定日
- 申出を拒む場合は、その旨と理由
施行規則第71条は、介護休業の申出があったあと速やかに、その労働者に係る取扱いを明らかにした書面を交付する方法で、取扱いの明示を行うと定めています。
会社と、労働者の過半数で組織する労働組合(ない場合は過半数代表者)が書面で協定を結び、除外の対象としている場合に限り、次の人の申出を拒めます(法第12条第2項が準用する第6条第1項、施行規則第24条)。
- その会社に引き続き雇用された期間が1年に満たない人
- 申出の日から93日以内に雇用関係が終了することが明らかな人
- 1週間の所定労働日数が、厚生労働大臣が定める日数以下の人
拒まれた場合、その申出では休業できません(準用する第6条第2項)。このほか、有期雇用の方には休業開始予定日から93日を経過する日から6か月を経過する日までに契約が終わることが明らかでないことという条件があります(法第11条第1項ただし書)。
協定がない会社、または協定の対象でない人が拒まれた場合は、条文に照らして拒む根拠がありません。介護休業の申出や取得を理由にした解雇その他の不利益な取扱いも禁止されています(法第16条)。会社が応じない場合の相談先は申出先と相談窓口のページと介護休業を巡るトラブルの相談先のページにあります。
申出のあとにできること
| 内容 | 条件 | 根拠 |
|---|---|---|
| 申出の撤回 | 開始予定日の前日まで。撤回後、同じ家族への最初の再申出も撤回すると、その後の申出は会社が拒める | 法第14条 |
| 終了予定日の繰り下げ | 終了予定日の2週間前までに申し出る。1回の申出につき1回 | 法第13条が準用する第7条第3項、施行規則第27条 |
| 給付金の手続き | 休業の申出と合わせて、会社に手続きの流れを確認する | 介護休業給付金のページ |
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介護休暇の申出は手順が軽い
介護休暇(年5労働日、対象家族が2人以上なら10労働日。時間単位で取得できる場合あり)は、次の4項目を事業主に明らかにして申し出ます(施行規則第41条)。休業のように初日と末日を決めて前もって出す形ではなく、取得する日(時間単位なら開始と終了の日時)を伝えます。
- 申出をする労働者の氏名
- 対象家族の氏名と、本人との続柄
- 取得する年月日(時間単位なら開始と終了の年月日時)
- 対象家族が要介護状態にある事実
介護休暇でも、会社は続柄と要介護状態を証明できる書類の提出を求めることができます(同条第2項)。事業主は申出を拒めません(法第16条の6第1項)。拒めるのは、労使協定で除外された、1週間の所定労働日数が少ない人と、業務の性質などから時間単位の取得が難しい業務の人(時間単位の取得に限る)だけです。継続雇用期間が短いことを理由にした除外は、介護休暇にはありません(準用されるのは第6条第1項第2号の部分に限られるため)。
介護休暇に必要な日付や様式の運用(前日までに出すか、当日でもよいか)は条文に書かれていないため、会社の規程で確認してください。
公式根拠
このページの内容は、e-Gov法令検索の育児休業、介護休業等育児又は家族介護を行う労働者の福祉に関する法律(第11条、第12条、第13条、第14条、第16条、第16条の5、第16条の6)と同法施行規則(第23条、第24条、第26条、第38条、第40条、第41条、第42条、第71条)の本文で確認しました(確認日: 2026年10月8日)。対象家族の範囲と常時介護を必要とする状態の判断基準は、厚生労働省育児・介護休業法のあらましで確認しました(確認日: 2026年10月8日)。1週間の所定労働日数の基準(厚生労働大臣が定める日数)は条文では告示に委ねられており、両立支援制度のページに2日以下と記載しています。改正されることがあるため、実際の手続きの前に勤務先で最新の規程を確認してください。
よくある質問
口頭で上司に伝えただけで、申出になりますか
施行規則が認める申出の方法は、書面の提出のほか、事業主が適当と認める場合のFAXや電子メール等です。口頭だけでは足りないと考えて、書面かメールで日付の残る形にしておくと確実です。
要介護認定を受けていなくても申し出られますか
申出に必要なのは、対象家族が要介護状態(2週間以上にわたり常時介護を必要とする状態)にある事実です。要介護認定の有無は、条文上の条件に入っていません。厚生労働省の判断基準では要介護2以上が1つの目安ですが、それ以外にも12項目で判断する方法があります。ただし、証明書類として何を求められるかは会社ごとに異なります。
同居していない親や、配偶者の親の介護でも申し出られますか
対象家族は、配偶者(事実婚を含む)、父母、子、祖父母、兄弟姉妹、孫、配偶者の父母です。厚生労働省の判断基準の注では、同居の有無は問わないとされています。
「常時介護を必要とする状態」は、申出書にどう書けばよいですか
申出書に書くのは、対象家族が要介護状態にあるという事実です。判断は、厚生労働省の基準で、12項目のうち2つ以上が「一部介助や見守りが必要」など、または1つ以上が「全面的な介助が必要」などで、その状態が続くと認められる場合、もしくは要介護2以上の場合とされています。基準の詳細は仕事と介護の両立支援制度6種類の違いに載せています。
要介護認定の結果通知書や診断書を出さないと断られますか
厚生労働省の資料では、要介護認定の結果通知書や医師の診断書などの提出を制度利用の条件とすることはできないとされています。会社が事実を確認すること自体は、施行規則で認められています(本ページの「申出書に書く内容」)。
入社して1年未満でも、介護休業を取れますか
労使協定で除外されていなければ取れます。除外の協定があるかどうかは、就業規則や人事担当で確認できます。介護休暇には、継続雇用期間による除外はありません。
2週間より前に申し出られないときはどうしますか
会社は開始日を、申出の翌日から数えて2週間経過日までの間で指定できます。まず会社に事情を伝えて日付を相談し、結果を書面で残してください。
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