保険料・資格

指定難病の医療費助成と介護保険の関係

難病の医療費助成と介護保険は、別の制度です。40〜64歳で介護保険を使えるかどうかは特定疾病で決まり、助成の対象になる介護サービスは訪問看護など一部に限られます。法令と公式資料で確認します。

このページで確認すること

指定難病の医療費助成は難病法にもとづく制度で、介護保険を使えるかどうかは介護保険法にもとづく別の判断です。親が難病と診断されたとき、2つの制度の関係を先に押さえておくと、窓口で何を聞けばよいかが分かります。

親の病名がどちらの制度に当たるか、要介護認定が出るかどうかの個別の判断は、このページでは行いません。

指定難病の医療費助成とは

難病法(難病の患者に対する医療等に関する法律)では、都道府県が、指定難病の患者のうち次のどちらかに当たる人に「支給認定」を行い、特定医療費を支給します(第7条)。

  • 病状の程度が、厚生労働大臣が定める程度(重症度分類)以上であること
  • 重症度分類には当たらなくても、医療費の総額(10割)が33,330円を超える月が、申請月以前の12か月以内に3か月以上あること(軽症高額該当)

厚生労働省の一覧では、指定難病は令和8年4月時点で告示番号1〜348の疾病です。助成の対象になるのは、指定医療機関で受けた、指定難病とそれに付随して発生する傷病の医療です。支給認定の有効期間は原則1年以内で、続けるには更新の申請が必要です。

40〜64歳:介護保険は特定疾病が条件

40〜64歳(第2号被保険者)が介護保険のサービスを使えるのは、介護保険法施行令第2条の16の特定疾病が原因で、要介護・要支援の状態になった場合です。指定難病だからといって、介護保険の対象になるわけではありません。

特定疾病の病名のうち、厚生労働省の指定難病の一覧にも同じ病名が載っているものは、次のとおりです。

  • 筋萎縮性側索硬化症
  • 後縦靱帯骨化症
  • 進行性核上性麻痺、大脳皮質基底核変性症、パーキンソン病
  • 脊髄小脳変性症(指定難病では多系統萎縮症を除く)
  • 多系統萎縮症

特定疾病には、関節リウマチ、脳血管疾患、慢性閉塞性肺疾患など、指定難病の一覧にない病名も多くあります。16の病名の全部は40歳からの介護保険のページに載せています。指定難病の病名が上の一覧にない場合、40〜64歳は介護保険の対象にならず、使える制度は特定疾病に該当しない場合の選択肢で確認できます。

65歳以上との違い

65歳以上(第1号被保険者)は、要介護・要支援の状態になった原因を問わず、介護保険の認定を申請できます。難病の人も、病名が特定疾病に当たるかどうかを確認する必要はなくなります。一方、医療費助成は年齢で終わらず、診断基準と重症度などで決まる別の制度として続きます。

年齢による介護保険の条件の違い
年齢介護保険の対象になる条件難病の医療費助成
40〜64歳特定疾病が原因で要介護・要支援の状態になったとき指定難病で、重症度分類または軽症高額に当たるとき
65歳以上原因を問わず、要介護・要支援の認定を受けたとき同じ(年齢で終わらない)

表は横にスクロールできます。要介護認定の手続きは要介護認定のページで確認できます。

助成の対象になる介護サービス

難病情報センターのよくある質問は、特定医療費の支給対象になる介護の内容として、次のサービスを挙げています。

  • 訪問看護
  • 訪問リハビリテーション
  • 居宅療養管理指導(医師などが自宅を訪問して、療養に必要な管理指導を行うもの)
  • 介護予防訪問看護、介護予防訪問リハビリテーション、介護予防居宅療養管理指導(要支援の人のサービス)
  • 介護医療院サービス

ヘルパーの訪問介護、デイサービス、ショートステイ、福祉用具の貸与などは、この一覧に含まれていません。助成を受けるには、サービスを行う訪問看護ステーションなどが指定医療機関の指定を受けている必要があります(難病法施行令第6条)。使う事業所が指定を受けているかは、事業所か都道府県・指定都市の窓口で確認してください。

健康保険などの給付と特定医療費の調整は、難病法第12条が定めています。同じ費用を二重に受けることはできません。窓口での具体的な扱いは、都道府県・指定都市の担当窓口で確認してください。

訪問看護が医療保険になる場合

要介護の人の訪問看護は原則として介護保険ですが、厚生労働大臣が定める疾病等(別表第7)の人は、医療保険の訪問看護になります。別表第7には、多発性硬化症、重症筋無力症、筋萎縮性側索硬化症、脊髄小脳変性症、多系統萎縮症など、難病の病名が多く含まれます。パーキンソン病は重症度の条件を満たす場合に限られます。一覧と回数・自己負担の違いは訪問看護は介護保険か医療保険かのページで確認できます。

別表第7の区分と、指定難病の医療費助成の区分は、別々の制度です。2つとも、親の病名と状態に当たるかを確認してください。

相談の順番

  1. 主治医に、病名が指定難病に当たるか、重症度分類や軽症高額に当たるかを尋ねます。申請に必要な診断書は、都道府県・指定都市が指定した難病指定医が作成します。
  2. 都道府県・指定都市の難病の担当窓口(保健所など、自治体により異なります)に、支給認定の申請方法と、使う介護サービスが助成の対象になるかを尋ねます。
  3. 市区町村の介護保険の窓口か地域包括支援センターに、特定疾病に当たるか、要介護認定の申請ができるかを尋ねます。
  4. ケアマネジャーが決まったら、訪問看護が介護保険と医療保険のどちらになるかを確認します。

未確認のまま扱っている事項

  • 自己負担の割合と上限月額は、所得区分や制度改正で変わるため載せていません。難病情報センターのページで確認してください。
  • 特定疾病の「早老症」と指定難病の病名の対応は、確認していないため一覧に入れていません。
  • 難病に対する障害福祉サービスの対象疾病は、このページでは扱っていません。

よくある質問

Q. 指定難病と診断されると、40〜64歳でも介護保険を使えますか。

指定難病であることだけでは、介護保険の対象になりません。40〜64歳(第2号被保険者)が介護保険を使えるのは、介護保険法施行令が定める16の特定疾病が原因で要介護・要支援の状態になった場合です。病名が指定難病にも特定疾病にも当たるかどうかは、病名ごとに確認が必要です。

Q. 指定難病の医療費助成で、介護保険のサービスも助成されますか。

難病情報センターは、助成の対象になる介護として、訪問看護・訪問リハビリテーション・居宅療養管理指導・介護予防の同名のサービス・介護医療院サービスを挙げています。ヘルパーの訪問介護やデイサービスなどは、この一覧に含まれていません。実際の取扱いは、お住まいの都道府県・指定都市の窓口に確認してください。

Q. 65歳以上になると、指定難病の医療費助成は使えなくなりますか。

年齢だけで助成が終わることはありません。助成は難病の診断基準と重症度(または軽症高額該当)で決まり、有効期間は原則1年以内で、更新の申請が必要です。65歳以上は介護保険の対象が特定疾病に限られなくなる点が変わります。

Q. 指定難病の親が訪問看護を使うとき、介護保険と医療保険のどちらですか。

別表第7に当たる病名や状態の場合は、要介護認定を受けていても医療保険の訪問看護になります。別表第7に当たらない場合は、原則として介護保険です。どちらに当たるかは主治医とケアマネジャーが確認します。

公式根拠

確認日: 2026年10月11日。個別の相談の代行・事業所の紹介は行いません。実際の対象かどうかは、主治医、都道府県・指定都市の難病の窓口、市区町村の介護保険の窓口でご確認ください。

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