住宅改修と税

バリアフリー改修の税の優遇(所得税の控除・固定資産税の減額と介護保険の住宅改修費)

バリアフリー改修では、介護保険の住宅改修費のほかに、所得税の控除と固定資産税の減額があります(3つの制度の一覧・重ね方)。国税庁と自治体の案内で確認した要件だけを整理します。

このページで終える確認

親の自宅などのバリアフリー改修には、介護保険の住宅改修費のほかに、所得税の控除と固定資産税の減額があります。このページでは、国税庁の案内と、東京都・京都市の固定資産税の案内で確認できる要件を、案内として整理します。

税の優遇は、家屋の所有者、居住者、工事の内容、費用で決まります。個別の適用の可否や税額の判断は、このページでは行いません。

3つの制度の比べ方(一覧)

バリアフリー改修で使える制度:所得税・固定資産税・介護保険
項目所得税(住宅特定改修特別税額控除)固定資産税の減額介護保険の住宅改修費
何が軽くなるかその年分の所得税額から控除翌年度分の固定資産税の3分の1を減額(100㎡相当分まで)改修費の原則9割(所得により8割・7割)を給付
金額の上限標準的な費用の額のうち200万円まで×10%など1年度分のみ支給限度基準額20万円
主な条件自己が所有し自己が居住する家屋。費用が50万円超。50歳以上・要介護または要支援の認定を受けた人などが対象新築から10年以上たった住宅。65歳以上・要介護または要支援の認定を受けた人・障害のある人のいずれかが居住。自己負担額が50万円超要介護・要支援の認定を受けた人の住宅。工事の前に事前申請が必要
手続き確定申告(税務署)。建築士等が発行する増改築等工事証明書などを添付工事完了後3か月以内に、市町村(東京23区は都税事務所)へ申告工事の前に市区町村へ事前申請

表は横にスクロールできます。国税庁の案内は令和8年4月1日現在の法令等、固定資産税の案内は東京都・京都市の公表資料で、確認日は2026年10月12日です。

所得税の控除で確認すること

国税庁の案内では、バリアフリー改修工事をして、平成26年4月1日から令和10年12月31日までの間に自分の居住の用に供したときに、一定の要件で所得税額から控除できます。住宅ローンを使わなくても適用できます。

  • 自己が所有する家屋で、工事の日から6か月以内に自己の居住の用に供していること
  • 工事後の床面積が50㎡以上で合計所得金額が2,000万円以下、または40㎡以上50㎡未満で合計所得金額が1,000万円以下(令和8年1月1日以後に居住の用に供した場合)
  • 標準的な費用の額(補助金等の交付を受けるときはその額を引いた額)が50万円を超えること
  • 工事をする人が、50歳以上、要介護または要支援の認定を受けている、障害者である、または65歳以上などの親族と同居を常況としている人のいずれかであること
  • 通路の拡幅、階段の勾配の緩和、浴室・便所の改良、手すりの取付け、段差の解消、引き戸への取替え、滑りにくい床材への取替えなど、国税庁が定める8種類のいずれかを含むこと

控除額は、標準的な費用の額(上限200万円)の10%に、上限を超えた部分などの5%を加えて計算します。控除は「その年分の所得税額から」行うため、所得税がかからない人は控除を使い切れません。

親の家を子が改修する場合は、所有者と居住者を先に確認してください。

国税庁の要件は「自己が所有する家屋」で「自己の居住の用に供している」ことです。親が所有して住む家の改修は、親が対象者になります。子が親と同居している家(高齢者等である親族と同居を常況としている場合)は、子が対象者になる場合があります。実際の扱いは税務署に確認してください。

計算の例(仮の数字)

次は計算のための仮の例で、実際の見積りではありません。標準的な費用の額が150万円、補助金等の交付が30万円とすると、控除の基礎になる額は120万円で、50万円を超えています。10%を掛けると、控除額は12万円です。補助金等として何を引くかは、工事ごとの事情で変わります。

同じ住宅で、前年以前3年以内の各年分にバリアフリー改修の同じ控除を受けた場合は、原則として適用できません。

固定資産税の減額で確認すること

  • 新築された日から10年以上たった住宅で、居住部分が家屋の2分の1以上あること
  • 令和13年3月31日までにバリアフリー改修工事が完了していること
  • 改修後の床面積が40㎡以上240㎡以下(令和8年3月31日までの改修は50㎡以上280㎡以下)
  • 国や地方公共団体の補助金等を引いた自己負担額が、1戸あたり50万円を超えること
  • 65歳以上の人、要介護または要支援の認定を受けている人、障害のある人のいずれかが居住していること
  • 工事完了後3か月以内に申告すること

減額されるのは、工事完了年の翌年度分の固定資産税の3分の1で、1戸あたり100㎡相当分までです。都市計画税は対象外と案内されています(京都市)。東京都の案内では、所得税の控除で使う「増改築等工事証明書」を持参すると、工事明細書・写真・領収証などの提出が不要になるとされています。

京都市の案内では、介護保険の住宅改修費や補助金等を受けている場合は、それが確認できる書類も申告で必要です。介護保険の給付を自己負担額の計算でどう扱うかは、お住まいの市町村の固定資産税の窓口で確認してください。

介護保険の住宅改修費との重ね方

介護保険の住宅改修費は、工事の前に申請する必要があり、支給限度基準額は20万円です(住宅改修費の計算のページ、支払い方法のページ)。同じ工事について、介護保険の給付と税の優遇を両方使えるかは、制度ごとに別の窓口が決めます。

  1. 介護保険の住宅改修費は、工事の前に市区町村とケアマネジャーに相談して事前申請する
  2. 所得税の控除を使う場合は、工事の前に建築士等へ増改築等工事証明書の発行を頼めるか確認する
  3. 固定資産税の減額を使う場合は、工事完了後3か月以内の申告期限を控える
  4. 介護保険の給付額や自治体の補助金を、税の計算でどう扱うかは、税務署と市町村の窓口で確認する

福祉用具の購入と住宅改修のどちらで申請するかは福祉用具と住宅改修の使い分けのページで確認できます。

よくある質問

住宅ローンを組まなくても所得税の控除は使えますか

国税庁の案内では、バリアフリー改修の住宅特定改修特別税額控除は、住宅ローン等の利用がなくても適用できます。

親が所得税を払っていない場合はどうなりますか

この控除は、その年分の所得税額から差し引く仕組みです。所得税額が小さい人は、控除を使い切れません。具体的な扱いは税務署に確認してください。

固定資産税の減額は毎年受けられますか

減額されるのは工事完了年の翌年度分の1年度分だけです(東京都・京都市の案内)。東京都の案内では、同じ家屋で以前に減額を受けていないことも条件です。

よくある質問の答えは、2026年10月12日に下の公式根拠で照合しました。

公式根拠

確認日: 2026年10月12日。税の適用の可否・税額の判断は行いません。税務署・市町村の税務窓口・お住まいの市区町村の介護保険窓口へご確認ください。

← 自分の準備状況へ戻る