離れて暮らす親の介護

遠距離介護の準備

親と離れて暮らしている場合、同居の場合と違う点がいくつかあります。窓口はどこになるのか、帰省の都合をつけるにはどの制度が使えるのか、事前に何を決めておくべきかを、厚生労働省の資料で確認した内容だけで整理します。

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遠距離介護でまず押さえるべきは、手続きの窓口が「自分の住所地」ではなく「親の住所地」になることです。そのうえで、帰省の都合をつけやすくする制度と、事前に決めておくべき役割分担を確認します。

交通費の助成、民間の割引サービス、税務上の取り扱いについては、当サイトでは扱いません。制度の情報に絞ります。

窓口は「親の住所地」

厚生労働省のチェックリストには、介護サービスの申請は「本人の居住地」がベースになると明記されています。つまり、離れて暮らす親の介護では、次のいずれも親の住む地域が窓口になります。

  • 地域包括支援センター(最初の相談先)
  • 要介護認定の申請窓口(市区町村)
  • 市町村独自の介護支援サービス(福祉器具のレンタル、おむつの支給など、自治体によって内容が異なります)

自分の住む自治体の制度を調べても、親には適用されません。地域包括支援センターの探し方を使って、親の住所地のセンターを先に調べておきます。

自治体ごとの制度は、当サイトでは扱いません。

市町村独自の介護支援サービスは自治体によって内容が異なり、変更もあります。当サイトでは全国の一覧を作らず、親の住む市区町村の窓口・地域包括支援センターへの確認をお願いしています。

帰省の都合をつけやすくする制度

遠距離介護では、まとまった休みより「必要なときに動ける状態」が重要になる場面があります。6種類の両立支援制度のうち、遠距離という条件で見ると使い方が変わるものがあります。

遠距離介護での使い分け(確認日: 2026年9月5日)
制度遠距離介護での意味
介護休業(3回・通算93日)入院・退院の対応、施設探し、住まいの片付けなど、まとまった日数が要る場面向け。3回に分割できるため、山場ごとに使える
介護休暇(年5〜10日)通院の付き添いなど短期の対応向け。1日単位のほか時間単位でも取得できるため、移動時間を含めた調整がしやすい
所定外労働の制限(残業免除)請求回数に制限がなく、1回につき1か月以上1年以内。定期的に帰省する期間に合わせて請求できる
時間外労働の制限1か月24時間・1年150時間が上限になる。残業を完全になくすのではなく上限を設ける形なので、業務を続けながら帰省の予定を立てやすい
深夜業の制限午後10時から午前5時の勤務がなくなる。急な連絡に対応できる状態を保ちたい場合に
短時間勤務等の措置勤務先が設けている制度による。時差出勤やフレックスタイムであれば、移動時間の確保に使える場合がある

表は横にスクロールできます。

残業免除・時間外労働の制限・深夜業の制限は、いずれも開始予定日の1か月前までに書面等で請求する必要があります。帰省の予定が立ってから慌てても間に合わないため、制度の存在を先に知っておくことが重要です。

事前に決めておくこと

厚生労働省のチェックリストは、きょうだい・配偶者と事前に次の点を話し合っておくことを挙げています。遠距離の場合、これらは特に重要になります。

  • きょうだい・配偶者それぞれの介護に対する考え方、親との関係性
  • それぞれの家庭の状況(子育て、他に介護が必要な人がいるか)
  • 仕事の状況(勤務形態、転勤の有無、残業の有無、出張の頻度、勤務先の両立支援制度)
  • 意見をとりまとめる最終的な意思決定者(必ずしも主に介護をする人である必要はありません)

誰が近くに住んでいるか、誰が動きやすいかで役割は変わります。近くに住むきょうだいに日常の対応が偏りやすいため、負担が1人に集中しないよう分担することも挙げられています。

あわせて、親の生活パターン、近所の友人や地域の活動仲間の連絡先、かかりつけ医、大切な書類の保管場所も把握しておきます(親が元気なうちに確認しておくこと)。離れていると、これらを聞ける機会が限られます。

次にすること

親の状況に応じて今できることは、状況別チェックで確認できます。きょうだいと共有する場合は、同じページに共有ボタンがあります。

公式根拠

確認日: 2026年9月5日。交通費の助成、民間の割引サービス、税務上の取り扱いは扱いません。自治体独自の制度は、親の住む市区町村へご確認ください。

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