特定施設入居者生活介護

特定施設入居者生活介護とは|有料老人ホームで介護保険を使う仕組みと外部サービス利用型

有料老人ホームなどに入居している要介護の人が、その施設から介護保険のサービスを受ける仕組みです。法律上の定義、対象となる施設、外部サービス利用型との違い、費用の考え方を条文で確認します。

このページで確認すること

有料老人ホームなどに住んだまま介護保険の介護サービスを受ける仕組みが、特定施設入居者生活介護です。ホームに入居すれば自動的に介護保険が使えるわけではなく、そのホームが「特定施設」としての指定を受けている場合の仕組みです。ホームの比較・紹介や、入居できるかどうかの判断は行いません。

法律上の定義

介護保険法第8条第11項は、次のように定めています。

  • 特定施設: 有料老人ホームその他厚生労働省令で定める施設。介護保険施設(特養など)とは別の区分で、地域密着型特定施設でないもの
  • 特定施設入居者生活介護: 特定施設に入居している要介護者に、サービスの内容や担当者を定めた計画(特定施設サービス計画)に基づいて、入浴・排せつ・食事等の介護その他の日常生活上の世話、機能訓練、療養上の世話を行うこと

厚生労働省令(介護保険法施行規則第15条)が「その他の施設」として挙げているのは、養護老人ホームと軽費老人ホームです。特定施設入居者生活介護は、特養などの介護保険施設とは違い、居宅サービス(自宅に準ずる住まいで受ける在宅系のサービス)の一つに数えられています。

サービス付き高齢者向け住宅との関係

高齢者の居住の安定確保に関する法律第5条は、登録の対象を「高齢者向けの賃貸住宅」または老人福祉法第29条第1項の「有料老人ホーム」としています。登録された住宅がサービス付き高齢者向け住宅(サ高住)です。つまり、サ高住には賃貸住宅の形のものと、有料老人ホームの形のものがあります。

サ高住であることと、特定施設としての指定を受けていることは別の話です。指定を受けているかどうかは、住宅ごとに異なります。入居を考える住宅に、特定施設入居者生活介護の指定を受けているかを確認してください。指定を受けていない住宅では、外部の訪問介護などを自分で契約して使います。

外部サービス利用型との違い

厚生労働省令(指定居宅サービス等の事業の人員、設備及び運営に関する基準)には、特定施設の介護の提供方法が2通り書かれています。

特定施設入居者生活介護の2つの提供方法(基準第174条・第192条の2)
項目一般の特定施設入居者生活介護外部サービス利用型
介護を行う人特定施設の従業者(看護職員・介護職員など)特定施設の事業者が委託した、別の指定居宅サービス事業者(受託居宅サービス事業者)
特定施設の従業者が行うこと入浴・排せつ・食事等の介護、機能訓練、療養上の世話を含む特定施設サービス計画の作成、安否の確認、生活相談等(基本サービス)
介護の提供特定施設従業者が提供する計画に基づき、受託居宅サービス事業者が入浴・排せつ・食事等の介護、機能訓練、療養上の世話を提供する

一般の特定施設の職員配置は、看護職員と介護職員の合計が要介護者である利用者3人またはその端数ごとに1以上と定められています(基準第175条)。外部サービス利用型の配置や、実際のホームがどちらの型かは、確認していません。契約前に重要事項の説明で確認してください。

要介護度の条件と要支援の人

特定施設入居者生活介護の対象は、条文上「特定施設に入居している要介護者」です。要介護度の下限(たとえば要介護1以上など)を定めた記載は、確認した条文にはありません。要介護度は要介護認定で決まります。

要支援の人には、別の名前のサービス「介護予防特定施設入居者生活介護」が介護保険法第8条の2に置かれています。入居中に要介護度が変わったときの扱いは、ホームの契約内容によるため、確認していません。

費用の考え方

介護保険法第41条は、特定施設入居者生活介護に要した費用のうち、食事の提供に要する費用、滞在に要する費用その他の日常生活に要する費用を、保険給付の対象から外す書き方をしています。介護サービスの自己負担のほかに、家賃・食費などの費用がホームごとに別にかかります。金額は、ホームの重要事項説明書と契約書で確認してください。

おむつ代のほか、特定施設入居者生活介護で提供される便宜のうち日常生活でも通常必要になるもので、利用者に負担させることが適当と認められるものは、利用者の負担とできます(介護保険法施行規則第61条)。介護サービスの1か月の自己負担が上限を超えたときの払い戻しは高額介護サービス費のページで確認できます。

特養・老健・グループホームとの位置づけ

特養・老健・介護医療院は、介護保険法で「介護保険施設」とされる3種類で、介護保険施設の比較で並べています。特定施設は、これらとは別の区分です。認知症の人のための認知症グループホームは地域密着型サービスです。入居する住まいの種類によって、使える制度と窓口が変わります。

未確認のまま扱っている事項

  • 各ホームが特定施設の指定を受けているか、どの型かは確認していません。
  • 入居の条件、入居一時金や月額費用、介護サービス費の具体的な額は確認していません。
  • 地域密着型特定施設入居者生活介護の定員の範囲は確認していません。
  • 要介護度が変わったときの契約上の扱いは確認していません。

よくある質問

Q. 有料老人ホームに入れば、介護保険のサービスが受けられますか。

そのホームが特定施設の指定を受けていれば、特定施設入居者生活介護として受けられます。指定を受けていないホームでは、外部の介護サービスを別に契約して使うことになります。

Q. 外部サービス利用型とは何ですか。

ホームの職員は計画の作成、安否確認、生活相談を行い、入浴・排せつ・食事等の介護は、委託先の事業者が行う型です。

Q. 相談はどこにすればよいですか。

担当のケアマネジャー、市区町村の窓口、地域包括支援センターなどの相談窓口で聞けます。契約と入居の申込み先は、入居したいホームです。

公式根拠

確認日: 2026年10月10日。個別の入居の可否の判定やホームの紹介は行いません。実際の可否と手続は、入居を希望するホーム、お住まいの市区町村・地域包括支援センター、担当のケアマネジャーでご確認ください。

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