相続と介護

特別寄与料(相続人でない親族が介護した場合の請求)

親の介護を無償で続けた親族が相続人ではない場合、相続人に特別寄与料を請求できることがあります(請求できる人・期限と手続き)。期限は、相続の開始と相続人を知った時から6か月、または相続開始から1年です。民法第1050条と裁判所の案内で確認した内容だけを整理します。

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親の介護を無償で続けた親族のうち、相続人ではない人(たとえば長男の妻)は、親が亡くなったあとに、相続人へ「特別寄与料」というお金を請求できる場合があります。このページでは、民法の条文と裁判所の案内で確認できる範囲だけを、案内として整理します。

請求できるかどうか、いくらになるかは、個別の事情を総合して決まります。このページで判断することはできません。具体的な相談は法テラスや弁護士会などの相談窓口へ進んでください。

特別寄与料を請求できる人

民法第1050条第1項は、次の人を「特別寄与者」として、相続人に特別寄与料の支払を請求できると定めています。

  • 被相続人(亡くなった親)の親族であること
  • 被相続人に対して無償で療養看護その他の労務の提供をしたこと
  • そのことで被相続人の財産の維持または増加について特別の寄与をしたこと
  • 相続人、相続の放棄をした人、欠格事由に当たる人、廃除で相続権を失った人ではないこと

請求の相手は相続人です。請求できるのは相続の開始後です。

請求の流れと期限(一覧)

特別寄与料の請求:相手・話し合い・裁判所の手続き・期限
項目内容根拠
請求の相手相続人。相続人が複数いるときは、各相続人が、特別寄与料の額に自分の相続分をかけた額を負担する民法第1050条第1項・第5項
まず当事者どうしの協議民法第1050条第2項
協議が調わない・協議ができないとき家庭裁判所に、協議に代わる処分(特別の寄与に関する処分調停・審判)を請求する民法第1050条第2項、裁判所の案内
期限相続の開始と相続人を知った時から6か月、または相続開始の時から1年を過ぎると、家庭裁判所への請求はできない民法第1050条第2項ただし書
金額の決め方家庭裁判所が、寄与の時期・方法・程度、相続財産の額その他一切の事情を考慮して定める。被相続人が相続開始時に持っていた財産の価額から遺贈の価額を引いた残りが上限民法第1050条第3項・第4項
申立先相手方の住所地の家庭裁判所、または当事者が合意で定める家庭裁判所裁判所の案内
申立ての費用申立人1人につき収入印紙1,200円分と、連絡用の郵便切手(郵便料は裁判所ごとに異なる)裁判所の案内

表は横にスクロールできます。条文の確認日は2026年10月12日(e-Gov法令検索)、裁判所の案内の確認日も同日です。

期限が短い点に注意してください。

相続の開始と相続人を知った時から6か月が、最も早い締め切りになります。介護の記録(日付・内容・かかった費用)は、亡くなる前から残しておくと、あとで事情を説明しやすくなります。

令和元年(2019年)7月1日より前に開始した相続については、この申立てはできません(裁判所の案内)。

介護をしている家族が先に確認しておくこと

相続人である子(たとえば長男)が親を介護した場合の評価は、特別寄与料ではなく、遺産分割の中で考える「寄与分」という別の仕組みです。このページの特別寄与料は、相続人ではない親族が対象です。

親の介護費用を子が立て替えたときのお金の扱いは、介護費用を立て替えたときの贈与税のページで確認できます。介護を担う家族への公的な支援は家族介護支援事業のページも参考になります。

相談先

相続人との話し合いがつかないときや、請求できるかを知りたいときは、法テラス(日本司法支援センター)、弁護士会、お住まいの地域の家庭裁判所の窓口に相談できます。個別の法的判断は、このページでは行いません。

よくある質問

長男の妻として義理の親を介護しました。何か請求できますか

配偶者の親は三親等内の姻族にあたり親族に含まれます(民法第725条)。相続人でなければ、無償で療養看護をして財産の維持または増加に特別の寄与をした場合に、相続人へ特別寄与料を請求できる可能性があります(民法第1050条第1項)。実際に認められるかは、個別の事情によります。

請求に期限はありますか

あります。家庭裁判所への請求は、相続の開始と相続人を知った時から6か月、または相続開始の時から1年を過ぎるとできません(民法第1050条第2項ただし書)。

お金をもらって介護していた場合も対象ですか

条文は「無償で」療養看護その他の労務を提供した場合を対象としています(民法第1050条第1項)。報酬を受け取っていた場合の扱いは個別の事情によるため、相談窓口で確認してください。

よくある質問の答えは、2026年10月12日に下の公式根拠で照合しました。

公式根拠

確認日: 2026年10月12日。個別の請求の可否・金額の判断は行いません。家庭裁判所・法テラス・弁護士会へご確認ください。

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