このページで確認する こと
家族の間でお金のやり取りをしたとき、贈与税がかからない場合の条件を、国税庁のタックスアンサー(No.4405・No.4408)の記載どおりに確認します。介護費用がこの条件に当たるか、いくらまでなら大丈夫かといった個別の判断は、このページでは行いません。
贈与税がかからない場合の条件
国税庁のタックスアンサー No.4405「贈与税がかからない場合」には、次の趣旨が書かれています。
| 条件 | 国税庁の記載 |
|---|---|
| 誰からか | 夫婦や親子、兄弟姉妹などの扶養義務者から取得した財産 |
| 何のためか | 生活費や教育費に充てるため。生活費は、その人にとって通常の日常生活に必要な費用で、治療費、養育費その他子育てに関する費用などを含む |
| どの範囲か | 通常必要と認められるもの |
| 使い方 | 生活費や教育費として必要な都度、直接これらに充てるためのものに限る |
表は横にスクロールできます。「通常必要と認められる」金額の目安は、国税庁の同じページには書かれていません。
受け取ったお金を預金すると課税される
国税庁の同じページには、生活費や教育費の名目で贈与を受けた場合でも、それを預金したり、株式や不動産などの買入資金に充てたりしている場合は、贈与税がかかることになると書かれています。介護費用の名目で受け取ったお金を、使わずに預金に回すと、非課税の条件から外れる可能性があります。必要な都度、直接費用に充てているかが条件です。
非課税に当たらない場合の計算の基本
非課税の条件に当たらない贈与は、贈与税の計算の対象になります。No.4408「贈与税の計算と税率(暦年課税)」では、その年の1月1日から12月31日までの1年間にもらった財産の価額を合計し、そこから基礎控除額110万円を差し引いて、税率を掛けて計算すると書かれています。税率の速算表は国税庁のページに掲載されています。このページでは、税額の試算はしません。
場面ごとに、確認先へ聞くこと
次は、国税庁の記載をもとにした、家族が確認先へ聞く内容の整理です。国税庁が個別の場面ごとの結論を示しているわけではありません。
- 子が費用を立て替え、後で親の預金から精算する場合: 精算の金額と時期、親の預金から出す根拠を、きょうだいの間で書面などに残します。贈与税の扱いは、税務署か税理士に確認します。
- 子が自分のお金で、親の介護費用を継続して払う場合: 払う費用が国税庁のいう「生活費」に当たるか、通常必要と認められる範囲かを、税務署か税理士に確認します。
- きょうだいで費用を分ける場合: 分担の割合と、誰がどの費用を払うかを、先に決めておきます。分担の考え方は親が元気なうちに確認することの質問が使えます。
- 親から子へ、まとまったお金を渡す場合: 介護費用のために渡す場合でも、預金にとどまれば課税されうる点(前の節)を確認します。
費用の記録について
領収書や明細の保管について、No.4405・No.4408には記載がありません。そのため、このページでは、何を何年残せば足りるかは示しません。きょうだいの間の精算や、税務署への説明に備え、費用の領収書や明細は捨てずに保管し、保管の範囲は税務署か税理士に確認してください。介護サービス自体の費用の目安は介護保険の負担割合のページ、医療費・介護費用の税の控除は医療費控除のページで確認できます。
未確認のまま扱っている 事項
- 相続税法基本通達21の3-3は、「生活費」を通常の日常生活を営むのに必要な費用(教育費を除く)とし、治療費、養育費などを含むと定めています。介護サービスの利用料や施設の費用が当たるかは、通達に例示がなく、確認できていません。
- 「通常必要と認められる」範囲について、同通達21の3-6は、被扶養者の需要と扶養者の資力その他一切の事情を勘案して社会通念上適当と認められる範囲としています。金額の目安や上限は示されておらず、確認できていません(確認日: 2026年10月12日)。
- 立て替えた費用を親の預金から精算した場合の、贈与税上の扱いは確認していません。
- 親の財産を子が管理・使用する場合や、相続税との関係は確認していません。
- 領収書や記録の保管について、国税庁が求める内容は確認していません。
親の預金から介護費用を払うときの、銀行の扱い(代理人・成年後見人・家族による払出し)は親の預金から介護費用を払うときの手順のページで確認できます。
よくある質問
Q. 親の介護費用を子が立て替えると、贈与税がかかりますか。
国税庁のタックスアンサーでは、夫婦や親子、兄弟姉妹などの扶養義務者から生活費や教育費に充てるために取得した財産で、通常必要と認められるものには贈与税がかからないとされています。介護費用が個別にこれに当たるかは、このページでは確認していないため、税務署または税理士に確認してください。
Q. 生活費として受け取ったお金を預金しておくと、どうなりますか。
国税庁のタックスアンサーでは、贈与税がかからないのは、生活費や教育費として必要な都度直接これらに充てるためのものに限られるとされています。生活費の名目で受け取っても、預金したり株式や不動産などの買入資金に充てたりした場合は、贈与税がかかるとされています。
Q. 贈与税の基礎控除はいくらですか。
国税庁のタックスアンサーでは、暦年課税の贈与税は、1年間にもらった財産の合計額から基礎控除額110万円を差し引いて計算するとされています。
親が老人ホームに入所したあとの実家を相続して売る場合の税の特例は、老人ホームに入った親の実家を売るときの空き家特例のページで確認できます。
相続人でない親族が介護した場合の請求は、特別寄与料のページで確認できます。
公式根拠
- 国税庁 相続税法基本通達 第21条の3関係(21の3-3、21の3-5、21の3-6)
- 国税庁 タックスアンサー No.4405 贈与税がかからない場合
- 国税庁 タックスアンサー No.4408 贈与税の計算と税率(暦年課税)
確認日: 2026年10月12日(いずれも令和8年4月1日現在法令等の記載)。個別の税額の試算や、贈与に当たるかの判断は行いません。実際の取扱いは、税務署または税理士にご確認ください。
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