訪問リハビリテーション

訪問リハビリテーションの対象者・医師の指示・費用

自宅でリハビリを受ける訪問リハビリテーションについて、対象者、医師の指示、訪問看護から受けるリハビリとの違い、1回の費用の目安を、法令と厚生労働省の資料で確認した内容だけで整理します。

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訪問リハビリテーション(訪問リハ)は、理学療法士・作業療法士・言語聴覚士が自宅を訪ね、医師の診療に基づく計画でリハビリを行う介護保険のサービスです。このページでは、誰が対象か、医師の指示がなぜ要るのか、訪問看護から受けるリハビリとどう違うか、費用の目安を、法令と厚生労働省の資料で確認した範囲で整理します。

個別に利用できるかの判定や、リハビリの内容・事業所の紹介は行いません。実際の利用は、担当のケアマネジャーと主治医に確認してください。

訪問リハビリテーションとは

介護保険法は、訪問リハビリテーションを「居宅要介護者について、その者の居宅において、その心身の機能の維持回復を図り、日常生活の自立を助けるために行われる理学療法、作業療法その他必要なリハビリテーション」と定めています(第8条第5項)。施設に通って受けるリハビリとの違いは通所リハビリと通所介護の違いのページで扱っています。

対象者と利用の条件

法律の対象は、居宅で暮らす要介護者のうち、主治の医師が、省令で定める基準に当てはまると認めた人です。省令の基準は、「病状が安定期にあり、居宅において、心身の機能の維持回復及び日常生活上の自立を図るために、診療に基づき実施される計画的な医学的管理の下における理学療法、作業療法その他必要なリハビリテーションを要すること」です(介護保険法施行規則第8条)。

要介護度による呼び方の違い(確認日: 2026年10月9日)
認定サービス名条件
要介護1〜5訪問リハビリテーション病状が安定期で、居宅で計画的な医学的管理の下のリハビリが必要(施行規則第8条)
要支援1・2介護予防訪問リハビリテーション同じ内容の基準が定められている(施行規則第22条の7)

表は横にスクロールできます。

病状が安定していない時期の人は、この基準に当てはまらない可能性があります。当てはまるかどうかは主治医が判断します。

医師の指示と訪問リハビリ計画

指定居宅サービス等の基準は、訪問リハを医師の指示と訪問リハビリテーション計画に基づいて行うと定めています(第80条第1号)。計画は、医師と理学療法士・作業療法士・言語聴覚士が、医師の診療に基づいて作ります。目標と具体的な内容を書き、利用者または家族に説明して同意を得る必要があります(第81条)。

ケアプランがすでにある場合は、その内容に沿って計画を作ります。訪問したあとは、実施状況と評価を診療記録に残し、医師に報告します(第80条第6号)。

誰が、どこから来るのか

  • 来る人: 理学療法士、作業療法士、言語聴覚士のいずれか(第80条)
  • 事業所: 病院、診療所、介護老人保健施設、介護医療院のいずれか(第77条)
  • 事業所に置く人: 医師1人以上(常勤)と、理学療法士・作業療法士・言語聴覚士1人以上(第76条)

訪問看護からのリハビリとの違い

自宅にリハビリの専門職が来る方法は、もう一つあります。訪問看護ステーションの理学療法士・作業療法士・言語聴覚士が訪問する形です。基準を比べると、次のような違いがあります。

訪問リハと訪問看護の基準の違い
項目訪問リハビリテーション訪問看護(ステーション)
事業所病院・診療所・老健・介護医療院訪問看護ステーションのほか、病院・診療所
人員の中心医師と、理学療法士・作業療法士・言語聴覚士看護職員(常勤換算2.5以上)。リハ職は「実情に応じた適当数」(第60条)
医師との関係医師の診療に基づく計画と指示(第80条・第81条)主治医の指示を文書で受ける(第69条)
サービスの主体リハビリの提供看護が中心。リハ職の訪問も訪問看護の一つ

訪問看護ステーションのリハ職が訪問した場合の費用は、訪問看護費の中の項目として定められています(厚生労働省の算定構造)。

どちらを選ぶべきかは、病状、通院している医療機関、地域にある事業所によって変わります。この点は条文からは判断できないため、ケアマネジャーと主治医に相談してください。訪問看護が介護保険か医療保険かの分かれ目は訪問看護の使い分けのページで確認できます。

費用の目安

厚生労働省の令和6年4月改定の資料では、訪問リハビリテーション費は1回につき307単位です。病院または診療所、介護老人保健施設、介護医療院のいずれの場合も、基本の単位数は同じです。自己負担は、単位数に1単位の単価を掛けた金額の1割・2割・3割(所得により決まります)です。

訪問リハ1回の自己負担の計算例(要介護、加算・減算なし)
1単位の単価費用の全体1割負担2割負担3割負担
10円3,070円307円614円921円
11.10円約3,408円約341円約682円約1,022円

1単位の単価は、厚生労働大臣の告示で地域区分ごとに決まり、訪問リハでは10円から11.10円の範囲です(確認した告示は平成27年版)。お住まいの地域の単価は、市区町村で確認してください。

リハビリテーションマネジメント加算などの加算が付くことがあります。加算の数値は事業所ごとに違うため、利用料の見積もりはケアプランの利用票で確認してください。1回の訪問時間と、週に使える回数は、参照した資料では確認できていません。事業所とケアマネジャーに確認してください。

費用は、要介護度ごとの区分支給限度基準額の中で、ほかの在宅サービスと合算されます。

5つの訪問系サービスの違いは訪問系サービス5種類の違いのページで1つの表にまとめています。

ヘルパーによる訪問は訪問介護、入浴の介助は訪問入浴介護のページで確認できます。ケアマネジャーへの依頼は居宅介護支援のページ、親の介護が始まったときの全体の流れは介護開始時の初動対応のページにあります。

公式根拠

このページの内容は、介護保険法(第8条第5項)、介護保険法施行規則(第8条、第22条の7)、指定居宅サービス等の事業の人員、設備及び運営に関する基準(第60条・第69条・第76条・第77条・第80条・第81条)、厚生労働省の令和6年4月改定箇所の介護報酬の算定構造、厚生労働大臣が定める一単位の単価で確認しました(確認日: 2026年10月9日)。報酬や単価は改定されるため、利用の際は最新の内容を市区町村で確認してください。

よくある質問

医師の指示がなくても使えますか

基準では、訪問リハは医師の指示と、医師の診療に基づく計画に沿って行うとされています。利用を考えるときは、まず主治医とケアマネジャーに相談してください。

退院後すぐに使えますか

退院直後の扱いは、参照した資料では確認できていません。病院の相談員とケアマネジャーに確認してください。

費用はいくらですか

令和6年4月の改定資料では、基本は1回307単位です。1単位10円の地域で、1割負担なら1回307円が目安です。加算と地域の単価で変わります。

要支援でも使えますか

介護予防訪問リハビリテーションとして、同じ内容の基準で定められています。該当するかどうかは主治医と地域包括支援センターで確認してください。

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