居宅サービス

訪問看護が介護保険になる場合と医療保険になる場合

要介護の親の訪問看護は、原則は介護保険です。ただし厚生労働大臣が定める疾病等の人や、特別訪問看護指示書が出ている期間は医療保険になります。その分かれ目を、厚生労働省の資料で確認します。

このページで確認すること

訪問看護は、主治医の指示書にもとづいて看護師が自宅を訪問するサービスで、費用の支払い先が介護保険の場合と医療保険の場合があります。要介護・要支援の認定を受けている人は、原則として介護保険が優先されます。厚生労働省の資料は、次のどれかに当たる人は医療保険の訪問看護になるとしています。

  • (精神科)特別訪問看護指示書の交付を受けた人
  • 厚生労働大臣が定める疾病等(別表第7)の人
  • 認知症以外の精神疾患の人
  • 入院中(外泊日を含む)に、退院に向けて指定訪問看護を行う場合

親がどちらに当たるかの個別の判断は行いません。主治医と担当のケアマネジャーが確認します。

原則の整理

厚生労働省の資料では、訪問看護を受ける人は次のように分かれます。

訪問看護の保険の分かれ方
対象の人使う保険
40歳未満の人、要介護・要支援の認定を受けていない人医療保険
要介護・要支援の認定を受けている人原則は介護保険(ケアプランに位置づけて利用)
要介護・要支援でも、上の4つのどれかに当たる人医療保険

表は横にスクロールできます。どちらの場合も、主治医が交付する訪問看護指示書にもとづいて、訪問看護計画が作られます。

厚生労働大臣が定める疾病等(別表第7)

別表第7は、厚生労働大臣が定める疾病等の一覧です。厚生労働省の資料に載っている項目は次のとおりです。

  • 末期の悪性腫瘍
  • 多発性硬化症
  • 重症筋無力症
  • スモン
  • 筋萎縮性側索硬化症
  • 脊髄小脳変性症
  • ハンチントン病
  • 進行性筋ジストロフィー症
  • パーキンソン病関連疾患(進行性核上性麻痺、大脳皮質基底核変性症、パーキンソン病。パーキンソン病は、ホーエン・ヤールの重症度分類がステージ3以上で、生活機能障害度がⅡ度またはⅢ度のものに限る)
  • 多系統萎縮症(線条体黒質変性症、オリーブ橋小脳萎縮症、シャイ・ドレーガー症候群)
  • プリオン病
  • 亜急性硬化性全脳炎
  • ライソゾーム病
  • 副腎白質ジストロフィー
  • 脊髄性筋萎縮症
  • 球脊髄性筋萎縮症
  • 慢性炎症性脱髄性多発神経炎
  • 後天性免疫不全症候群
  • 頸髄損傷
  • 人工呼吸器を使用している状態の人

パーキンソン病は、病名だけでなく重症度の条件を満たす場合に限られます。病名が同じでも条件に当たるかどうかは、主治医に確認してください。この一覧は上記の資料の時点のものです。告示は改正されることがあるため、最新の内容は厚生労働省の告示で確認してください。

特別訪問看護指示書の期間

特別訪問看護指示書は、主治医が診療にもとづき、急性増悪などで一時的に頻回(週4日以上)の訪問看護が必要だと認めたときに、訪問看護ステーションへ交付する指示書です。要介護の人でも、この指示書の有効期間は医療保険の訪問看護になります。

  • 有効期間は14日間です。
  • 気管カニューレを使用している状態の人と、真皮を超える褥瘡(じょくそう)の状態の人は、月2回交付でき、有効期間は28日間です。

期間が終わると、原則として介護保険の訪問看護に戻ります。急に状態が悪くなったときは、主治医とケアマネジャーのどちらにも早めに伝えておくと、保険の切り替えの確認がスムーズです。

精神科訪問看護と入院中の外泊

厚生労働省の資料は、認知症以外の精神疾患で精神科訪問看護が必要な人は医療保険で提供されるとしています。認知症の人はこの対象から外れています。また、入院中(外泊日を含む)に退院へ向けて行う訪問看護も、医療保険です。

回数と自己負担の違い

  • 回数: 医療保険の訪問看護は原則として週3日までです。別表第7の人、別表第8(在宅酸素療法の指導管理を受けている状態など)の人、特別訪問看護指示書の期間は、週4日以上も可能です。介護保険では、ケアプランで回数を決めます。
  • 自己負担: 介護保険は1割が基本で、一定以上所得の人は2割または3割です。医療保険は、70歳未満が3割(義務教育就学前は2割)、70〜74歳が2割(現役並み所得者は3割)、75歳以上が1割(一定所得以上は2割、現役並み所得者は3割)です。
  • 加算の調整: 介護保険で緊急時訪問看護加算などを算定した月は、医療保険の24時間対応体制加算は算定できません。

同じ月に保険が切り替わると、請求の窓口も変わります。月の自己負担の総額は、高額介護サービス費や高額医療・高額介護合算療養費の対象になるかどうかも、あわせて確認してください。

相談の順番

  1. 主治医に、親の病名が別表第7に当たるか、特別訪問看護指示書が出る状態かを尋ねます。
  2. 担当のケアマネジャーに、訪問看護をケアプランへ位置づけるか、医療保険になるかを確認します。
  3. 訪問看護ステーションに、自己負担の見積もりと、保険が切り替わる場合の請求の流れを尋ねます。

看護と通い・泊まりを一つの事業所で受けるサービスは看護小規模多機能型居宅介護で、夜間の訪問も含めるサービスは定期巡回・随時対応型訪問介護看護で確認できます。ヘルパーの訪問は訪問介護のページです。

未確認のまま扱っている事項

  • 別表第7を定める告示そのもの(e-Gov)の原文と、最新の改正の有無は確認していません。
  • 介護保険の訪問看護の費用(1回あたりの単位数)は確認していないため記載していません。
  • 2割・3割になる所得の金額基準は確認していません。

公式根拠

確認日: 2026年10月9日。個別の相談の代行・事業所の紹介は行いません。実際の保険の区分は、主治医、担当のケアマネジャー、訪問看護ステーションでご確認ください。

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