配偶者の親(義父母)を介護するときの制度

配偶者の親(義父母)を介護するときの制度と手続きの窓口

配偶者の親(義父母)の介護でも、介護休業や介護休業給付金は対象家族として使えます。実の親と違いが出る、手続きの窓口、介護保険料の連帯納付、扶養の範囲を、条文と公式資料で確認します。

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配偶者の親(義父母)を介護するとき、実の親の場合と違う点だけを、仕事の制度・介護保険・税・手続きの窓口に分けて確認します。制度そのものの説明は既存のページに任せ、このページは「配偶者側の親の場合」の差を整理します。

多くの制度は、実の親と同じ扱いです。

仕事と介護の両立制度や介護休業給付金は、配偶者の父母が対象家族に含まれます。違いが出るのは、手続きの窓口が義父母の住所地になる点や、扶養・保険料の連帯納付義務など、家族関係と世帯が関わる点です。

制度ごとの扱いの一覧

配偶者の親(義父母)を介護するときの制度の扱い(確認日: 2026年10月11日)
制度義父母の場合詳しいページ
介護休業・介護休暇・残業免除などの両立制度対象家族に「配偶者の父母」が含まれる(育児・介護休業法第2条第4号)。同居の有無は問われない両立支援制度6種類の違い
介護休業給付金対象家族に配偶者の父母(養父母を含む)が含まれる介護休業給付金の要件と計算方法
要介護認定の申請申請先は義父母の住所地の市区町村の窓口、または地域包括支援センター。自分の住所地ではない要介護認定の申請
介護保険料義父母本人の保険料。普通徴収では、同じ世帯の世帯主と配偶者の一方に連帯して納付する義務がある介護保険料を滞納したときの扱い
健康保険の被扶養者実の親は「被保険者の直系尊属」として同居が要件にならないが、配偶者の父母は3親等内の親族として、被保険者と同一の世帯に属し、主として生計を維持されていることが要件になる(健康保険法第3条第7項)親を健康保険の被扶養者にできる条件
所得税の扶養控除配偶者の父母は3親等内の姻族にあたり、生計を一にするなど所定の要件を満たせば、自分の扶養親族になりうる親の介護と所得税
介護の医療費控除自分と生計を一にする配偶者その他の親族のために支払った医療費が対象介護保険サービスの医療費控除

仕事の制度:義父母も対象家族に含まれる

育児・介護休業法の対象家族は、配偶者(事実婚を含む)、父母、子、配偶者の父母です。省令で、祖父母・兄弟姉妹・孫も含まれます。配偶者の父母は、法律の本文に明記された対象家族です。介護休業・介護休暇・所定外労働の制限・時間外労働の制限・深夜業の制限・短縮等の措置は、実の親と同じ要件で使えます。要介護状態の定義も同じです。

  • 対象家族ごとの日数は、労働者ごとに数えます。介護休業は対象家族1人につき通算93日・3回まで、介護休暇は年度に5日(対象家族が2人以上なら10日)です。夫婦それぞれが、自分の勤務先で、それぞれの親について申し出ます。
  • 夫婦の両方の親が介護を必要とする場合、介護休暇の「対象家族が2人以上」は、自分から見て要介護状態の対象家族が2人以上いるかで数えます。自分の実の親と義父母がどちらも要介護状態なら、2人以上にあたります。
  • 申出の手順は介護休業の申出の手順、介護休業給付金の書類は介護休業給付金の申請書類と提出の流れで確認できます。

介護保険の手続き:窓口は義父母の住所地

要介護認定の申請先は、お住まい(親の住所地)の市区町村の窓口、または地域包括支援センターです。自分の住所地の窓口ではなく、義父母が住んでいる市区町村の窓口になります。遠方に住む義父母の場合は、地域包括支援センターに電話で相談を始める方法があります。親の住所地の窓口の探し方は申出先と相談窓口で確認できます。

家族が代わって申請できます。家族として申請するときの委任状などが一律に必要かは、公式の資料で確認できていません。義父母の窓口に事前に確かめてください。

介護保険料:自分が連帯して納める場合がある

65歳以上の義父母の保険料は、義父母本人の保険料です。ただし、介護保険法第132条は、市町村が普通徴収(納付書などで納める方法)で徴収する場合に、世帯主と、被保険者の配偶者の一方が連帯して納付する義務を負うと定めています。

  • 義父母と同じ世帯にいて、自分が世帯主なら、世帯主として連帯納付義務の対象です。
  • 義父母が別の世帯で暮らしているときは、義父母の世帯の世帯主と、被保険者の配偶者の一方が連帯納付義務を負います。自分が義父母と別の世帯なら、世帯主としての連帯納付義務の対象にはなりません。
  • 年金から差し引かれる特別徴収の場合は、この連帯納付義務の定めの対象外です。

義父母が保険料を滞納したときの給付制限は介護保険料を滞納したときの扱いで確認できます。

健康保険:義父母を被扶養者にするには同一世帯が必要

健康保険法第3条第7項は、被扶養者を次のように定めています。被保険者の直系尊属・配偶者・子・孫・兄弟姉妹で、主としてその被保険者により生計を維持するものは、同居が条件になっていません。一方、これ以外の3親等内の親族は、被保険者と同一の世帯に属し、主として生計を維持されていることが条件です。

  • 実の親は「被保険者の直系尊属」にあたるため、前者の扱いです。
  • 配偶者の父母は、自分の直系尊属ではなく姻族にあたるため、条文の読み方としては後者(同一世帯の要件あり)にあたります。義父母と別居している場合は、仕送りをしていても被扶養者にできない可能性があります。
  • 収入の基準や、認定の運用は加入先の健康保険組合・協会けんぽなどで異なる場合があります。個別の認定の可否は、加入先の保険者に確認してください。収入基準は親を健康保険の被扶養者にできる条件にあります。

所得税:義父母を扶養に入れられる場合

国税庁は、扶養親族を「配偶者以外の親族(6親等内の血族および3親等内の姻族)」で、納税者と生計を一にし、年間の合計所得金額が一定以下などの要件をすべて満たす人としています。配偶者の父母は、自分から見て1親等の姻族なので、この範囲に入ります。同居老親等は、老人扶養親族のうち、納税者や配偶者の直系尊属で、同居を常としている人とされています。

  • 生計を一にしているかが要件の一つです。生計を一にしているかどうかは、税務署で確認してください。
  • 所得金額の基準や控除額は、税制改正で変わります。金額は親の介護と所得税と国税庁の最新の表示で確認してください。
  • 夫婦のどちらの扶養親族にするかなど、個別の判断は、税務署または税理士に確認してください。

未確認のまま扱っている事項

  • 配偶者が亡くなったあとや離婚したあとに、義父母が介護休業の対象家族に当たるかは、確認した資料の範囲では断定していません。勤務先と労働局で確認してください。
  • 義父母の相続・成年後見・家族信託など、法的な判断は扱っていません。
  • 夫婦間で扶養親族をどう分けるのが有利かは、個別の判断になるため扱っていません。

よくある質問

Q. 配偶者の親の介護でも、介護休業を取れますか。

取れます。育児・介護休業法の対象家族には「配偶者の父母」が含まれます(第2条第4号)。同居しているかどうかは問われません。要介護状態の要件は、実の親の場合と同じです。

Q. 義父母の介護で、介護休業給付金はもらえますか。

対象家族に配偶者の父母(養父母を含む)が含まれるため、雇用保険の要件を満たせば支給の対象になります。要件と金額の計算は、介護休業給付金のページで確認できます。

Q. 義父母の要介護認定は、どこで申請しますか。

義父母が住んでいる市区町村の窓口、または地域包括支援センターです。自分の住所地の窓口ではありません。

Q. 義父母の介護保険料を、自分が払う必要がありますか。

義父母本人の保険料が原則ですが、普通徴収の場合は、同じ世帯の世帯主と、被保険者の配偶者の一方が連帯して納付する義務を負います(介護保険法第132条)。義父母と同じ世帯の世帯主なら、自分も対象です。

Q. 義父母を自分の扶養に入れられますか。

所得税では、配偶者の父母は3親等内の姻族にあたり、生計を一にしているなど国税庁の要件をすべて満たせば、扶養親族になりえます。健康保険の被扶養者は、実の親と違い、被保険者と同一の世帯に属することが条件になります(健康保険法第3条第7項)。

公式根拠

確認日: 2026年10月11日。個別の世帯での扶養や保険料の判断は行いません。勤務先、市区町村の窓口、税務署へご確認ください。

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