介護事業所の探し方

介護サービス情報公表システムの使い方

厚生労働省の介護事業所検索で、何を検索でき、事業所ページのどこを見られるのか。載っていない事業所がある理由と、情報の見方の注意点を、公式資料と法令で確認した内容だけで整理します。

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親の介護が始まると、ケアマネジャーや地域包括支援センターから事業所の候補を聞く場面があります。そのとき、自分でも公式の一覧で事業所の基本情報を確かめられるのが「介護サービス情報公表システム」です。このページでは、システムの検索方法、事業所ページで見られる項目、載っていない事業所がある理由を確認します。

個別の事業所の名前を挙げたり、良し悪しを順位づけしたりはしません。どの事業所を選ぶかは、ケアマネジャーや地域包括支援センターに相談しながら決めます。

システムの位置づけ

厚生労働省は、このシステムを「全国の介護サービス事業所のサービス内容などの詳細情報を、インターネットで自由に検索・閲覧できるシステム」と説明しています。介護保険法の規定に基づき都道府県が行う「介護サービス情報の公表制度」の運用のために、厚生労働省が設置しています。情報を提供しているのは、都道府県と指定都市です。

システムの案内ページ(「最初にお読みください」)には、全国約21万か所の事業所の情報が検索・閲覧できると書かれています。

法律上は、介護サービス事業者が都道府県知事へ介護サービス情報を報告し、知事がその内容を公表すると定められています(介護保険法第115条の35第1項・第2項)。つまり、載っている情報の出どころは事業者の報告です。

システムの案内ページでは、次の4つの検索方法が示されています。

介護サービス情報公表システムの検索方法(確認日: 2026年10月12日)
検索方法公式の説明
簡易検索事業所名、事業所名ふりがな、市町村名などから簡易的に検索できる
対話式の検索初めて介護サービスを利用する人向け。対話式で自分に合ったサービスを検索できる
目的と場所を指定する検索目的と場所を指定して検索し、検索後にさらに絞り込める
詳細な条件での検索詳細な条件で事業所を絞り込みたい人向け

表は横にスクロールできます。

最初に、トップページの全国地図からお住まいの都道府県(親の住所のある都道府県)を選びます。介護サービスの種類が分かっていれば、その種類を選んで探します。種類が分からないときは、状況別の案内や要支援・要介護で使えるサービスの違いで先に確認できます。

地域密着型サービスは、事業所のある市区町村の住民の利用が基本です。それ以外のサービスは、ほかの市区町村の事業所も利用できると、システムの案内に書かれています。親の自宅だけでなく、通いやすい場所を基準に探すときの前提になります。

検索結果は一覧と地図で表示されます。第三者による外部の調査(「公表情報の確認調査」「サービスの質の評価」)を受けている事業所には、アイコンが付きます。アイコンは「調査を受けている」ことを示すもので、結果の良し悪しを示すものではありません。

事業所ページで見られる項目

事業所のページは、次の5つに分かれています(システムの案内ページによる)。

  • 事業所の概要: 所在地、運営方針、サービス提供地域、営業時間と定休日、サービスの特色、利用者の状況、従業者の状況
  • 事業所の特色: 写真・動画、空き人数(受け入れ可能人数)、サービスや利用者・職員の特色、併設サービスなど、事業所が自らアピールする内容
  • 事業所の詳細: 法人情報、所在地、従業者、サービス内容、営業時間、利用料など
  • 運営状況: 運営にかかる取組状況、組織の管理、マニュアル等の整備状況
  • その他: 都道府県が独自に設定している情報

厚生労働省のリーフレット「介護サービス情報公表システムの使い方」(令和3年4月)は、まず事業所名・住所・電話番号を確かめ、次に運営状況のレーダーチャートで体制を確認し、最後に各事業所のホームページへ進む順番で見るポイントを示しています。

レーダーチャートの見方

運営状況のページには、次の7分野のレーダーチャートが表示されます。

  • 利用者の権利擁護
  • サービスの質の確保への取組
  • 相談・苦情等への対応
  • 外部機関等との連携
  • 事業運営・管理
  • 安全・衛生管理等
  • 従業者の研修等

システムの案内ページは、この図を「運営状況の各分野別に、『あり』となっている項目数の割合を数値化したもの」と説明しています。体制や書類の整備の有無を数えたもので、サービスの質そのものを点数化したものとは書かれていません。数値が高い・低いだけで事業所を判断せず、実際の対応は見学や相談で確かめてください。

載っていない事業所がある理由

探している事業所が見つからないときは、次のような理由が考えられます。

  • 報告の対象から外れている: 介護保険法施行規則第140条の44は、都道府県の計画で報告を求める対象から、前年の1年間に介護保険のサービスの対価として支払いを受けた金額が100万円以下の事業所を除く基準を定めています。災害など報告できない正当な理由がある場合も同じです。
  • 介護保険の指定を受けたサービスではない: システムの案内ページによると、載っているのは都道府県知事等の指定を受けた介護サービス事業所・施設です。公表サービスの一覧は介護保険のサービスで構成されているため、保険の対象外のサービスは、この一覧では探せません。
  • 市町村が情報を公表していない: 地域包括支援センター、生活支援等サービス、認知症に関する相談窓口、有料老人ホームの情報は、市町村が公表している場合に検索できます(システムの案内ページ)。
  • 新しい事業所で、まだ反映されていない: 法第115条の35第1項は、サービスの提供を開始しようとするときにも報告を求めています。反映までの日数は、参照した資料では確認できていません。

見つからないことは、その事業所が存在しない、または問題があるという意味ではありません。事業所の名前が分かっているなら、ケアマネジャーや市区町村の介護保険の窓口に、指定の有無を確認できます。

有料老人ホーム・サ高住の扱い

システムには、有料老人ホームの検索ページと、サービス付き高齢者向け住宅(サ高住)の検索ページが別にあります。有料老人ホーム検索の案内には、「有料老人ホームに該当するサービス付き高齢者向け住宅は掲載されていない」と書かれています。施設の種類によって、探す画面が違います。

入居の費用や条件は、このページでは扱いません。施設の種類の違いは介護保険の施設の種類のページ、費用の目安は有料老人ホームの費用のページで確認できます。

見るときの注意点

  • 情報は事業者の報告に基づく: 営業時間、空き人数、利用料などは、変わることがあります。連絡する前に、事業所へ直接確かめてください。
  • システムは停止することがある: トップページに、システムメンテナンスで利用できない時間帯のお知らせが掲載されています。
  • 概算料金の試算機能がある: 利用者がサービスを選ぶ際、おおよその料金の目安を試算できる機能が平成30年度に追加されたと、厚生労働省のページに書かれています。あくまで目安で、実際の自己負担は利用者負担の上限などで確認します。
  • システム内の比較機能: 最大30件の事業所について、公表内容を並べて見る機能があります。このページでは事業所の比較は行いません。

ケアマネジャーを変えたいときの手続きはケアマネジャーの変更のページ、相談先の全体は申出先と相談窓口のページにあります。事業所への苦情の窓口は苦情・相談の窓口のページで確認できます。

公式根拠

このページの内容は、介護サービス情報公表システム「最初にお読みください」、同「公表されている介護サービスについて」、同「公表されている生活関連情報について」、厚生労働省「介護サービス情報の公表」、厚生労働省リーフレット「介護サービス情報公表システムの使い方」(令和3年4月)、介護保険法(第115条の35)、介護保険法施行規則(第140条の44)で確認しました(確認日: 2026年10月12日)。システムの画面や公表の範囲は変更されることがあります。利用前に公式のシステムで確認してください。

よくある質問

利用するのに登録や費用は必要ですか

参照した公式ページには、登録や利用料が必要という記載はありません。案内ページでは、全国地図から都道府県を選んで検索を始めるとされています。

探している事業所が出てきません

報告の対象から外れている、市町村が公表していない、保険の指定を受けたサービスではないなどの理由があります。事業所の名前が分かっているなら、ケアマネジャーや市区町村の窓口に確認してください。

レーダーチャートの数値が高い事業所を選べばよいですか

数値は「あり」と答えた項目の割合で、サービスの質そのものの点数ではありません。数値だけで判断せず、ケアマネジャーに相談したうえで、事業所への問い合わせや見学で確かめてください。

有料老人ホームもこのシステムで探せますか

有料老人ホームの検索ページがあります。ただし、市町村が情報を公表している場合に限られ、有料老人ホームに該当するサ高住は、サ高住の検索ページで探す形になっています。

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