悪質商法・消費者被害

高齢の親の悪質商法の被害と相談先(188・クーリング・オフ8日間)

親が訪問販売などで契約してしまったと気づいたときの連絡先と、クーリング・オフの期間・通知の方法を、国民生活センターと消費者庁の資料で確認します。

このページで確認すること

離れて暮らす親が訪問販売などで契約してしまったと気づいたときの、最初の連絡先と、契約をやめる制度(クーリング・オフ)の基本を整理します。個別の契約が取り消せるかの判定や、事業者との交渉の代行は行いません。弁護士や事業者の紹介もしません。

最初に連絡する先

消費者庁は、困ったときは一人で悩まずに「消費者ホットライン」188に相談するよう案内しています。郵便番号などを入力すると、地方公共団体が設置している身近な消費生活センターや消費生活相談窓口につながります。電話の市外局番ではなく、郵便番号を入力する点が注意として示されています。

  • 相談料: 相談は無料です。窓口につながった時点から通話料がかかります。
  • 土日祝日: 市区町村や都道府県の消費生活センターが開いていない場合は、国民生活センターで相談を補います(施設の点検日や年末年始を除く)。
  • 話中でつながらないとき: 国民生活センターの「バックアップ相談」(03-3446-0999、平日10時から16時)の番号がアナウンスされます。
  • 聞かれること: 国民生活センターは、相談を受けるときに氏名・住所・電話番号・性別・年齢・職業を聞くとしています。

親が遠方に住んでいる場合の連絡の取り方は遠距離介護の準備で確認できます。

消費者庁は、国民生活センターと消費者庁をかたる偽のハガキにも注意するよう呼びかけています。ハガキをきっかけにした詐欺的なトラブルになるおそれがあるためです。ハガキに書かれた番号ではなく、188か、お住まいの市区町村の公式ページに載っている窓口を使います。

相談の前に手元にそろえるもの

国民生活センターは、クーリング・オフの書面に、契約を特定するための情報(契約年月日、契約者名、購入商品名、契約金額など)を書くとしています。相談の場でも同じ情報を聞かれるため、親の家で次のものを確かめておきます。

  • 事業者から受け取った契約書面や申込書面(受け取った日の確認に使います)
  • 契約した日、商品やサービスの名前、金額、支払いの方法
  • クレジット契約をしているかどうか(している場合は販売会社とクレジット会社の両方に通知します)

クーリング・オフの基本

クーリング・オフは、いったん契約の申込みや契約をした場合でも、一定の期間であれば無条件で申込みの撤回や契約の解除ができる制度です。国民生活センターは、特定商取引法でクーリング・オフができる取引と期間を次のように示しています。

特定商取引法でクーリング・オフができる主な取引と期間
期間取引
8日間訪問販売(キャッチセールス・アポイントメントセールスを含む)、電話勧誘販売、特定継続的役務提供(エステティック、語学教室、学習塾など)、訪問購入(業者が自宅を訪ねて行う買い取り)
20日間連鎖販売取引、業務提供誘引販売取引(内職商法・モニター商法など)

上の取引でも、条件によってはクーリング・オフできない場合があります。

  • 数え始める日: 申込書面または契約書面のいずれか早いほうを受け取った日から数えます。書面の記載内容に不備があるときは、所定の期間を過ぎていてもクーリング・オフできる場合があります。
  • 通知の方法: 書面(はがきも可)か電磁的記録(電子メールなど)で行います。2022年6月1日から、電磁的記録でも通知できるようになりました。
  • 効力が生じる時: 特定商取引法第9条第2項は、通知を発した時に効力が生じると定めています。期間の最終日までに通知を出します。
  • お金のこと: 同条は、訪問販売で申込みの撤回等があったとき、事業者は損害賠償や違約金を請求できず、商品の引取りや返還の費用は事業者の負担になると定めています。
  • はがきで出すとき: 送る前に両面をコピーし、特定記録郵便か簡易書留など発信の記録が残る方法で出して、コピーと送付の記録を保管します。

国民生活センターは、クーリング・オフの通知は自分で行えるとしています。できる取引かどうかが分からないときや、書き方が分からないときは、最寄りの消費生活センターに相談するよう案内しています。

通信販売にはクーリング・オフがない

国民生活センターは、通信販売にはクーリング・オフ制度がないとしています。返品の条件が事業者の特約として決められている場合はそれに従い、特約がない場合は商品を受け取った日を含めて8日以内であれば返品できます。その場合の返品費用は消費者が負担します。

期間が過ぎたとき・量が多すぎるとき

8日間を過ぎていても、書面に不備があればクーリング・オフできる場合があります。また、特定商取引法第9条の2は、訪問販売で、日常生活において通常必要とされる分量を著しく超える商品などの契約について、一定の場合に契約から1年以内であれば申込みの撤回等ができると定めています。同じ種類の商品を何度も買わされていた場合などが気になるときは、条文の要件に当たるかを、消費生活センターに確かめます。当たるかどうかは契約の内容や経緯で変わるため、このページでは判定しません。

地域包括支援センターに伝えておくこと

厚生労働省の地域支援事業実施要綱は、地域包括支援センターの総合相談支援として、本人、家族、近隣の住民などからの様々な相談を受け、必要に応じて相談内容に合ったサービスや制度の情報提供、関係機関の紹介を行うとしています。センターへの相談で聞かれることは地域包括支援センターへの初回相談、親の見守りの仕組みは一人暮らしの親の緊急通報・見守りサービスで確認できます。契約の被害そのものの相談先は、上で述べた消費生活センターです。地域包括支援センターには、被害があったことと、親の様子で気になる点を伝えておくと、日ごろの見守りに生かしてもらえます。

親の様子から虐待が疑われるなど、別の心配があるときは高齢者虐待の通報先で確認できます。認知症が疑われる場合の相談の入口は物忘れで受診する順番に整理しています。

未確認のまま扱っている事項

  • 介護や介護保険を名目にした勧誘の具体的な手口や、被害の件数は確認していません。
  • 個別の契約が取り消せるか、代金が戻る見込みは、契約の内容によって異なるため確認していません。
  • お住まいの地域の消費者安全確保地域協議会(見守りネットワーク)の設置状況は確認していません。
  • 特定商取引法でクーリング・オフができない取引の細かい例外は確認していません。

よくある質問

Q. 消費者ホットライン188には、親の代わりに家族が電話してもよいですか

国民生活センターと消費者庁の資料には、家族が代わりに相談してよいかの定めは見つかりませんでした。相談では氏名・住所・電話番号・年齢などを聞かれるとされているため、どの窓口でも、家族が代わりに相談してよいかを最初に尋ねるのが確実です。

Q. クーリング・オフは、契約した日から8日間ですか

訪問販売などの8日間は、契約した日ではなく、申込書面または契約書面のいずれか早いほうを受け取った日から数えます。書面の記載内容に不備があるときは、所定の期間を過ぎていてもクーリング・オフできる場合があります。

Q. ネット通販で買ってしまった場合も、クーリング・オフできますか

通信販売にはクーリング・オフ制度がありません。返品の特約があればそれに従い、特約がなければ商品を受け取った日を含めて8日以内であれば返品できます。その場合の返品費用は消費者の負担です。

Q. クーリング・オフの期間を過ぎたら、もう何もできませんか

期間を過ぎていても、書面に不備があるときや、通常必要とされる分量を著しく超える契約で一定の要件に当たるときは、契約から1年以内に申込みの撤回等ができる場合があります。当てはまるかは契約の内容で変わるため、消費生活センターに確かめます。

公式根拠

確認日: 2026年10月12日。個別の契約が取り消せるかの判定・事業者との交渉の代行・弁護士や事業者の紹介は行いません。実際の相談は、消費者ホットライン188か、お住まいの市区町村の消費生活センターでご確認ください。

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