生活保護の介護扶助

介護扶助(生活保護の介護費用・申請・介護券)

介護扶助は、生活保護を受けている人の介護サービス費を給付する仕組みです。介護保険との費用の分け方、対象になるサービス、福祉事務所での申請と介護券の流れを、確認できた範囲だけ整理します。個別の可否や負担額は福祉事務所でしか分かりません。

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介護扶助は、生活保護の8つの扶助の1つで、介護サービスの費用を生活保護から給付する仕組みです。生活保護を受けている人が要介護・要支援の状態になったときに、介護保険の給付対象になるサービスと同じ内容を受けられるようにします。

このページでは、介護保険との費用の分け方、対象になるサービス、申請と介護券の流れを整理します。生活保護を受けられるかどうかの判断や、個別の自己負担額の計算は行いません。親の費用を軽くする他の制度は介護の費用を軽くする制度の比較に並べています。

介護保険と介護扶助の費用の分け方

厚生労働省の資料では、介護扶助の対象者を次の3つに分け、費用の分け方が違います。

介護扶助の対象者と給付の割合(厚生労働省資料、確認日: 2026年10月9日)
対象者介護保険介護扶助
65歳以上の介護保険の被保険者(第1号被保険者)で、要介護・要支援などの状態にある人保険給付1割給付(利用者負担分)
40〜64歳の医療保険加入者(第2号被保険者)で、特定疾病により要介護・要支援などの状態にある人保険給付1割給付(利用者負担分)
医療保険に入っていないため第2号被保険者になれない40〜64歳で、特定疾病により要介護・要支援などの状態にある人対象外10割給付

表は横にスクロールできます。

神戸市の指定介護機関向けの手引きは、この考え方を次のように説明しています。介護サービス費の9割は介護保険から給付され、1割の自己負担相当額が介護扶助で給付されます。国民健康保険に入っていた40〜64歳の人が生活保護を受けると、国民健康保険の資格がなくなって介護保険の被保険者になれず、介護扶助が10割給付になります。生活保護を受けていても、健康保険などの医療保険に加入している人は第2号被保険者になり、介護保険の給付が介護扶助に優先します。

特定疾病の範囲は40〜64歳の特定疾病、第2号被保険者の考え方は第2号被保険者の資格で扱っています。

介護扶助の対象になるサービス

生活保護法第15条の2は、介護扶助の範囲を次の9つとしています。要介護者には第1号から第4号と第9号、要支援者には第5号から第9号の範囲で行われます。

  • 居宅介護(居宅介護支援計画にもとづくもの)、福祉用具、住宅改修、施設介護
  • 介護予防(介護予防支援計画にもとづくもの)、介護予防福祉用具、介護予防住宅改修
  • 介護予防・日常生活支援
  • 移送

厚生労働省の資料によると、内容は基本的に介護保険の給付対象サービスと同じです。ただし、最低限度の生活にふさわしくない特別な居室、療養室、病室の提供は対象になりません。介護保険の保険料と、介護保険施設の入所者の日常生活費は、生活扶助で対応します。

給付の方法:現物給付と金銭給付

生活保護法第34条の2は、介護扶助を現物給付で行うことを原則としています。サービスは、生活保護法の指定を受けた「指定介護機関」に委託して行います。厚生労働省の資料では、訪問介護や通所介護などは現物給付で、住宅改修や福祉用具購入などは原則として金銭給付になると説明しています。

介護保険の住宅改修や福祉用具購入の中身は、住宅改修費と特定福祉用具購入費で扱っています。

申請から介護券まで

生活保護の申請と保護の決定は、市または区の福祉事務所などが行います(千葉県の公開資料)。介護扶助の流れについて、神戸市の指定介護機関向けの手引きは次の点を示しています。以下は同市の取り扱いの例で、細部は自治体ごとに異なる場合があります。

  1. 要保護者(本人)が福祉事務所に介護扶助の申請をします。
  2. 介護扶助を決定して介護券を発行するために、福祉事務所はケアプラン(サービス利用票・別票)の提出を求めます。原則は本人が提出しますが、本人の同意を得て事業者から直接送る場合もあります。
  3. 福祉事務所が介護券を発行します。
  4. 指定介護機関は、介護券にもとづいて、国民健康保険団体連合会に介護報酬を請求します。

10割給付の人(医療保険未加入の40〜64歳)は介護保険の被保険者ではないため、要介護認定の申請書ではなく、福祉事務所に介護扶助の申請をします。ケアプランの作成は、福祉事務所からの作成依頼で始まります。

家族が代わりに手続きを頼まれた場合も、まず福祉事務所の担当者に相談するよう案内するのが手引きの趣旨です。要介護認定の一般的な流れは要介護認定の申請で確認できます。

家族が最初にすること

  • 親が生活保護を受けているなら、担当のケースワーカー(福祉事務所)に、介護サービスを使いたいと伝えます。
  • 65歳以上なら、介護保険の要介護認定の申請も必要です。窓口は市区町村の介護保険担当課で、地域包括支援センターにも相談できます(申出先と相談窓口)。
  • ケアマネジャーを探すときは、生活保護の指定を受けた事業所かどうかを福祉事務所に確認します。
  • 生活保護そのものの申請は、このページの対象外です。お住まいの地域を担当する福祉事務所に相談します。

よくある質問

生活保護を受けていれば、介護サービスの費用は無料ですか

65歳以上の人は、介護保険の1割負担にあたる部分が介護扶助で給付されます。ただし、介護保険の支給限度額を超えるサービスなど、最低限度の生活にふさわしくないサービスは給付されない場合があります(神戸市の手引き)。

生活保護を受けていると、介護保険料はどうなりますか

厚生労働省の資料では、介護保険の保険料は生活扶助で対応するとされています。

介護券とは何ですか

福祉事務所が発行する書類で、指定介護機関が国民健康保険団体連合会に介護報酬を請求するときの根拠になります。

親が生活保護を受けていると、子に負担を求められますか

このページでは判断しません。生活保護は民法の扶養義務者の扶養を保護に優先して受けることが前提とされています(千葉県の公開資料)が、実際の取り扱いは福祉事務所に確認してください。

公式根拠

確認日: 2026年10月9日。実際の申請や給付の取り扱いは、お住まいの地域を担当する福祉事務所へご確認ください。

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