高額療養費制度

親の医療費の自己負担限度額(70歳以上)

親が入院や通院で医療費がかさんだとき、月ごとの上限を超えた分は高額療養費として戻ります。70歳以上の上限額と、窓口の支払いを上限までにする手続きを、厚生労働省の資料で確認した内容だけで整理します。

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医療費の窓口負担が1割・2割・3割のどれでも、1か月の自己負担が所得に応じた上限額を超えたら、超えた分は高額療養費として支給されることを確認します。介護費と医療費の両方がかさむ親の費用を考える前段にあたります。

個別の支給額の判定は行いません。実際の区分と金額は、親が加入する医療保険者(健康保険組合・協会けんぽ・市区町村の国民健康保険・後期高齢者医療広域連合)へ確認してください。

高額療養費の仕組み

医療機関や薬局の窓口で支払う医療費が上限額を超えた場合、その超えた額を支給する制度です。上限額は年齢と所得に応じて決まります。直近12か月に高額療養費に該当した月が3か月以上ある場合、4か月目からは上限額がさらに下がります(多数回該当)。

2026年8月からは、月ごとの上限額の見直しと、8月から翌年7月までの年単位の上限額(年間上限)の新設が始まっています。月ごとの自己負担が積み上がっても、年間上限に達した後は、超えた分を保険者から還付してもらえます。

70歳以上の月ごとの上限額(2026年8月〜2027年7月)

70歳以上は、「外来(個人ごと)」の上限と、「外来と入院を合わせた世帯」の上限の2つがあります。所得区分は健康保険は標準報酬月額、国民健康保険と後期高齢者医療は課税所得で判定されます。

70歳以上の月ごとの自己負担上限額(確認日: 2026年10月9日)
所得区分窓口負担外来(個人ごと)世帯(外来と入院の合計)多数回該当
現役並み(課税所得690万円以上)3割なし270,300円+(医療費-901,000円)×1%140,100円
現役並み(課税所得380万円以上)3割なし179,100円+(医療費-597,000円)×1%93,000円
現役並み(課税所得145万円以上)3割なし85,800円+(医療費-286,000円)×1%44,400円
一般(課税所得145万円未満など)70〜74歳は2割、75歳以上は1割または2割22,000円(年間上限216,000円)61,500円44,400円
住民税非課税70〜74歳は2割、75歳以上は1割11,000円(年間上限96,000円)25,700円24,600円
住民税非課税(所得が一定以下)1割8,000円15,700円なし

表は横にスクロールできます。2027年8月からは所得区分がさらに細かくなる予定です。窓口負担が1割・2割・3割のどれになるかは後期高齢者医療の窓口負担割合のページで扱っています。

窓口の支払いを上限までにする手続き

入院でも外来でも、マイナ保険証を利用するか、事前に「限度額適用認定証」を入手して提示すると、月ごとの上限額を超える分を窓口で支払う必要がなくなります。認定証の交付手続きは、加入している健康保険組合、協会けんぽ、または市町村(国民健康保険・後期高齢者医療制度)に問い合わせます。

手続きをしなかった場合も、いったん窓口で支払った後に、保険者へ申請して上限を超えた分の支給を受けられます。加入先がどこかは、マイナポータルまたは資格確認書に書かれた保険者名で確認できます。

介護費と合わせて考えるとき

この上限額は医療費だけの自己負担に適用されます。介護サービスの自己負担の上限は高額介護サービス費の上限額で別に決まります。医療と介護の両方の自己負担が重なった年は、8月から翌年7月までの合計に別の上限がある高額医療・高額介護合算療養費の限度額もあわせて確認してください。費用を軽くする制度の全体像は介護の費用を軽くする制度9つの比較にあります。

よくある質問

外来と入院で上限は別ですか

70歳以上には、外来だけの個人ごとの上限と、外来と入院を合わせた世帯の上限があります。現役並み所得の区分には外来だけの上限はなく、世帯の上限が適用されます。

上限額は毎年変わりますか

2026年8月から月ごとの上限額が見直され、年間上限が新設されました。2027年8月にも所得区分の細分化が予定されています。制度は改正されるため、受診の前に加入先で最新額を確認してください。

限度額適用認定証がなくても払い戻されますか

窓口でいったん支払った場合も、上限を超えた分は高額療養費として支給されます。窓口で払う額をはじめから上限までにするには、マイナ保険証の利用か認定証の提示が必要です。

申請や問い合わせはどこにしますか

加入している保険者です。健康保険組合・協会けんぽ・共済組合の場合はその保険者、国民健康保険は市区町村の窓口、後期高齢者医療制度は後期高齢者医療広域連合または市区町村の窓口に問い合わせます。

公式根拠

高額療養費の仕組み・多数回該当・年間上限・マイナ保険証と限度額適用認定証の扱い・問い合わせ先は、厚生労働省「高額療養費制度を利用される皆さまへ」(更新日: 2026年7月31日)の本文で確認しました。70歳以上の月ごとの上限額と年間上限は、同ページの「高額療養費制度の見直しについて(令和8年8月診療分から)」の表で確認しました(いずれも確認日: 2026年10月9日)。

入院・外来にかかわらず介護費の準備を始める前の確認は介護開始時の初動対応のページ、食費・居住費の軽減は介護保険負担限度額認定証のページで扱っています。

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