介護休業を巡るトラブルの相談先

介護休業を巡るトラブルの相談先(紛争解決の援助・調停)

介護休業・介護休暇などの申し出を会社が受け付けない、取得を理由に不利益な扱いを受けたなどのトラブルがあったとき、都道府県労働局雇用環境・均等部(室)へ相談できます。育児・介護休業法に基づく「援助」と「調停」の2つの制度を、法律の条文で確認します。

このページで終える確認

申し出た制度が受け付けられなかった場合の相談先が都道府県労働局にあること、制度には「援助」と「調停」の2種類があること、申請したことを理由に不利益な扱いを受けないことの三つを確認します。個別のトラブルの当否・違法性の判断はこのページでは行いません。

この制度の名称は「あっせん」ではなく「調停」です。

労働問題の相談窓口には「あっせん」という制度もありますが、それは個別労働関係紛争の解決の促進に関する法律に基づく一般的な制度です。育児・介護休業法に基づく制度は、法律上「援助」と「調停」という名称で定められています。このページでは、育児・介護休業法に基づく制度を扱います。

相談できるトラブルの範囲

厚生労働省の公式ページは、育児・介護休業法に基づく紛争解決援助の対象として「育児休業制度 産後パパ育休(出生時育児休業)制度 子の看護等休暇制度 所定外労働の制限 深夜業の制限 介護休業制度 介護休暇制度 時間外労働の制限 所定労働時間の短縮」等の制度を挙げています。これらの制度の利用の申し出が受け付けられない、取得を理由に不利益な取扱いを受けたなどのトラブルが対象です。対象者は、紛争の当事者である労働者および事業主で、労働組合など第三者は対象になりません。

2つの制度:援助と調停

厚生労働省の公式ページは「紛争解決援助の制度には、都道府県労働局長による援助と調停委員(弁護士や学識経験者などの専門家)による調停の2種類があります。」と説明しています。それぞれの法律上の根拠は次のとおりです。

育児・介護休業法に基づく紛争解決援助の2制度(確認日: 2026年9月22日)
制度内容条文
援助都道府県労働局長が、当事者に必要な助言・指導・勧告を行う第52条の4第1項
調停紛争調整委員会(両立支援調停会議)が調停を行う第52条の5第1項

条文は、援助について「都道府県労働局長は、前条に規定する紛争に関し、当該紛争の当事者の双方又は一方からその解決につき援助を求められた場合には、当該紛争の当事者に対し、必要な助言、指導又は勧告をすることができる。」(第52条の4第1項)、調停について「都道府県労働局長は、第五十二条の三に規定する紛争について、当該紛争の当事者の双方又は一方から調停の申請があった場合において当該紛争の解決のために必要があると認めるときは、個別労働関係紛争の解決の促進に関する法律第六条第一項の紛争調整委員会に調停を行わせるものとする。」(第52条の5第1項)と定めています。

厚生労働省のパンフレットは、調停を「調停委員が、当事者である労働者と事業主双方から事情を伺い、紛争解決の方法として調停案を作成し、当事者双方に調停案の受諾を勧告することにより紛争の解決を図る制度です。」と説明しています。調停の場(両立支援調停会議)は、パンフレットの手続きの流れの図で「両立支援調停会議の開催(非公開)」とされており、非公開で行われます。

申請したことを理由に不利益な扱いを受けない

援助・調停の申請を理由とした不利益取扱いは禁止されています。厚生労働省のパンフレットの手続きの流れの図には、援助について「労働者が援助の申立てをしたことを理由とする不利益取扱いの禁止」、調停について「労働者が調停の申請をしたことを理由とする不利益取扱いの禁止」と明記されています。

法律上は、育児・介護休業法第52条の4第2項・第52条の5第2項が、いずれも第25条第2項を準用しています。第25条第2項は「事業主は、労働者が前項の相談を行ったこと又は事業主による当該相談への対応に協力した際に事実を述べたことを理由として、当該労働者に対して解雇その他不利益な取扱いをしてはならない。」と定めています(もとは職場のハラスメント相談についての規定ですが、援助・調停の申請にも準用されます)。

相談先

相談先は、お住まいの都道府県を管轄する都道府県労働局の雇用環境・均等部(室)です。所在地は申出先と相談窓口のページで確認できます。援助・調停いずれも、まず窓口に相談することから始まります。

未確認のまま扱っている事項

  • 援助・調停の利用に費用がかかるかどうかは、確認した日本語の一次資料(厚生労働省の公式ページ・パンフレット)に明記が見当たらず、断定していません。
  • 援助・調停いずれを選ぶかの判断基準、実際にかかる期間は扱っていません。
  • 調停の対象とならない場合の具体的な要件(訴訟中の場合等)は扱っていません。

公式根拠

確認日: 2026年9月22日。個別のトラブルの当否・違法性の判断は行いません。都道府県労働局雇用環境・均等部(室)へご相談ください。

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