居宅サービス

軽度者の福祉用具貸与の例外給付(基本調査・医師の所見・市町村の確認)

要支援・要介護1の人は、車いすや特殊寝台などが原則として介護保険の対象外です。例外として借りられる場合の3つの判断を、厚生労働省の資料で確認します。

このページで確認すること

要支援1・2、要介護1の親が、車いすや特殊寝台を介護保険でレンタルできる例外の条件と、判断の流れを確認します。親が例外に当たるかどうかの判断は、このページでは行いません。

原則として対象外になる種目

厚生労働省の資料は、要支援・要介護1の人(軽度者)について、次の種目の介護保険給付を原則対象外としています。状態像から見て使うことが想定しにくい、という整理です。

  • 車いす(付属品を含む)
  • 特殊寝台(付属品を含む)
  • 床ずれ防止用具
  • 体位変換器
  • 認知症老人徘徊感知機器
  • 移動用リフト(つり具の部分を除く)
  • 自動排泄処理装置(尿のみを自動的に吸引するものを除く)。要介護2・3の人も原則対象外です。

手すり、スロープ、歩行器、歩行補助つえは、この原則の対象外の種目です。種目の全体は福祉用具貸与のページで確認できます。

例外的に給付される3つの判断

厚生労働省の資料によると、対象外の種目でも、厚生労働大臣が定める告示(平成27年厚生労働省告示第94号)に当てはまる人は、例外的に給付が可能です。判断は次の3つに分かれます。

  1. 基本調査の結果による判断: 要介護認定の基本調査の結果が、種目ごとの状態像に当てはまるかで判断します。
  2. ケアマネジメントによる判断: 基本調査に該当する項目がない状態像は、主治医から得た情報と、福祉用具専門相談員などが参加するサービス担当者会議を通じて、居宅介護支援事業者が判断します。
  3. 医師の所見と市町村の確認による判断: 医師の医学的な所見に基づき、下の3つのいずれかに当たり、サービス担当者会議等で貸与が特に必要と判断された場合に、市町村が書面等で確認して要否を判断します。

3つ目の判断が使える状態は、厚生労働省の資料に次のとおり示されています。

市町村による判断の対象になる状態(医師の所見に基づく)
区分内容資料の例
ⅰ状態が変動しやすく、日によって、または時間帯によって、対象の状態に該当するパーキンソン病の治療薬によるオン・オフ現象
ⅱ状態が急速に悪化し、短期間のうちに対象の状態に該当することが確実に見込まれるがん末期の急速な状態悪化
ⅲ身体への重大な危険性や症状の重篤化を避けるという医学的判断から、対象の状態に該当すると判断できるぜんそく発作などによる呼吸不全、心疾患による心不全、嚥下障害による誤嚥性肺炎の回避

表は横にスクロールできます。「対象の状態」は、次の節の種目ごとの状態像を指します。

種目ごとの状態像と基本調査の項目

厚生労働省の資料の別表を、要点だけ整理しました。基本調査は、要介護認定で行われる全国共通の調査です。

対象外の種目と、例外給付の対象になる状態像(基本調査の項目)
種目対象になる状態像基本調査の結果
車いす・付属品次のいずれか。日常的に歩行が困難/日常生活範囲で移動の支援が特に必要1-7「できない」/該当項目なし
特殊寝台・付属品次のいずれか。日常的に起きあがりが困難/日常的に寝返りが困難1-4「できない」/1-3「できない」
床ずれ防止用具・体位変換器日常的に寝返りが困難1-3「できない」
認知症老人徘徊感知機器次の両方。意思の伝達・介護者への反応・記憶や理解に支障がある/移動で全介助を必要としない3-1から4-15の該当項目/2-2「全介助」以外
移動用リフト次のいずれか。日常的に立ち上がりが困難/移乗で一部介助または全介助が必要/生活環境で段差の解消が必要1-8「できない」/2-1「一部介助」または「全介助」/該当項目なし
自動排泄処理装置次の両方。排便で全介助が必要/移乗で全介助が必要2-6「全介助」/2-1「全介助」

認知症老人徘徊感知機器の基本調査の項目は、正確な条件が長いため一部を省いています。主治医意見書に認知症の症状がある旨の記載がある場合も含まれると、資料に書かれています。詳しくは厚生労働省の資料でご確認ください。

手続きの流れの例

市町村の確認の方法は、自治体の事務取扱で決まります。厚木市の資料に載っている流れは次のとおりです。ほかの市町村では様式や必要書類が異なります。

  1. ケアマネジャーが、親の身体状況と生活状況を確認します。
  2. 貸与が必要になった原因の疾病の担当医に、上の状態に当たるかを照会します。方法は、主治医意見書、医師の診断書、ケアマネジャー等の聞き取りのいずれでもよいとされています。
  3. サービス担当者会議等を開き、貸与が自立の支援に効果的かを検討して、ケアプランを作ります。
  4. ケアマネジャーが、確認依頼書や必要書類を添えて市に提出します。

同じ資料では、基本調査の結果に当たる場合は市への届出は不要とされています。このような届出の要否や、確認の有効期間は市町村ごとに違うため、お住まいの市区町村の窓口かケアマネジャーに確認してください。

家族が事前にできる準備

  • ケアマネジャーに、親の直近の認定調査の結果で例外に当たるか、当たらない場合は医師の所見の取得が必要かを尋ねます。
  • 主治医には、診断名だけでなく、貸与が必要になる症状の内容を伝えます。
  • 市町村の確認が必要な場合は、確認が終わるまで貸与の開始を待つ取扱いかを、ケアマネジャーに聞きます。

要支援と要介護の違いは要支援と要介護で使えるサービスの違い、貸与とあわせて検討する購入できる用具は特定福祉用具購入費で確認できます。

未確認のまま扱っている事項

  • 厚生労働省の資料は、告示と基本調査の結果の対応表です。最新の告示の改正は条文では確認していません。
  • 市町村の手続きは、厚木市の資料の例だけを載せています。お住まいの市区町村の様式・有効期間・届出の要否は確認していません。
  • 貸与の料金(月額・自己負担)は扱っていません。

よくある質問

Q. 要介護1でも、車いすや特殊寝台をレンタルできますか。

原則は給付の対象外です。ただし、基本調査の結果が国の定める状態像に当てはまる場合や、医師の所見とケアマネジメントを踏まえて市町村が確認した場合は、例外的に給付が可能と厚生労働省の資料に書かれています。

Q. 例外給付が受けられるかは、自分で判断できますか。

このページでは判断できません。基本調査の結果や医師の所見は個別の状況で決まり、市町村の確認が必要な場合もあります。担当のケアマネジャーと市区町村の窓口に確認してください。

Q. 医師の所見はどのように取りますか。

厚木市の資料では、主治医意見書、医師の診断書、ケアマネジャー等の聞き取りのいずれでもよいとされています。ただし方法や様式は市町村で異なるため、お住まいの市区町村の取扱いを確認してください。

Q. 要介護2以上なら、すべての種目が借りられますか。

自動排泄処理装置は、要介護2・3の人も原則対象外です。それ以外の種目は、厚生労働省の資料では要支援・要介護1の人が原則対象外と説明されています。

公式根拠

確認日: 2026年10月12日。個別の可否判定・ケアプランの作成は行いません。実際の対応は、担当のケアマネジャー、主治医、市区町村の窓口でご確認ください。

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