親が元気なうちの準備

親が元気なうちに確認しておくこと

介護が始まってから慌てて調べることになるのは、親自身の希望、書類の保管場所、かかりつけ医、きょうだいの事情です。厚生労働省が企業向けに公開しているチェックリストをもとに、個人が自分の家族に当てはめて使える形へ整理しました。

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親が元気なうちに把握しておくべきことを、4つに分けて確認します。全部を一度に聞き出す必要はありません。話しやすいところから、少しずつで構いません。

ここに挙げるのは、厚生労働省のチェックリストに記載された確認項目です。個別の助言・診断は行いません。

話し合いを切り出すきっかけ

親が元気なうちは、介護の話題は切り出しにくいものです。厚生労働省のチェックリストは、次のタイミングを挙げています。

  • 親が65歳を迎えたとき。介護保険の保険証が届くタイミングです
  • 自分が40歳を迎えたとき。介護保険料の納付が始まるタイミングです

「介護保険料が引かれ始めたから」「保険証が届いたから」という制度上の出来事は、介護の話を切り出す自然な口実になります。自分が40歳になったことをきっかけに会社から情報提供を受けたなら、それを親に話す材料としても使えます(40歳から介護保険料が引かれる理由)。

1. 親の状況を把握する

親の老後の生き方の希望

親自身が「老後の生き方」や「介護が必要になった場合の暮らし方」についてどう考えているかは、介護者が必ず知っておきたい情報です。具体的な希望を持っていないこともありますが、その場合は話し合う機会を持つとよい、とされています。

例として挙げられているのは、介護施設に入居するとしたらどのような施設を希望するか、専門職に介護してもらうことへの抵抗感の有無、延命治療の希望などです。

親の生活環境や経済状況

いざ介護に直面したとき、自分がどう支援するか、どんな介護サービスを受けるかを判断する材料になります。

  • 親の1日、1週間の生活パターン
  • 近所の友人や地域の活動仲間の名前・連絡先
  • 親の経済状況(どれくらいの生活費で生活しているか、生活費を何でまかなっているか)
  • 親の財産(預貯金、株式、保険、借入、年金など)
  • 大切な書類の保管場所(健康保険証、介護保険証、病院の診察カード、年金手帳、生命保険証書、預金通帳、印鑑類など)

親の医療費の窓口負担が1割・2割・3割のどれに当たるかは後期高齢者医療の窓口負担割合のページで確認できます。

親の趣味・嗜好

介護が必要になったとき、趣味や嗜好の情報があると、寄り添う人にとって参考になります。ヘルパーなど家族以外の人の協力も得やすくなる、とされています。

  • 親の趣味や楽しみ、好きな食べ物など

健康面の状況

  • 行動面の状況(食事のとり方、耳の聞こえ方、トイレ・排泄面、歩行、物忘れ等)
  • 既往歴や血圧など
  • 服用している薬(市販薬を含む)やサプリメント
  • かかりつけ医
  • 不安・悩み、生活上困っていることや不便に感じていること

これらは、実際に要介護認定の認定調査を受けるときに聞かれる内容とも重なります。日頃から把握していれば、調査当日に普段の様子を具体的に伝えられます。

2. 介護を行う側(自分ときょうだい)の状況を把握する

親のことだけでなく、介護する側の事情を事前に共有しておくことが挙げられています。きょうだい・配偶者と事前に話し合っておくと、いざというときの役割分担を決めやすくなります。

  • きょうだい・配偶者の介護に対する考え方、親との関係性
  • きょうだい・配偶者の健康状態
  • それぞれの家庭の状況(子育ての状況、他に介護が必要な人がいるか)
  • 仕事の状況(勤務形態、転勤の有無、残業の有無、出張の頻度、勤務先の両立支援制度)
「最終的な意思決定者」を先に決めておく。

親の介護については、きょうだい間・夫婦間でさまざまな意見が出ることが予想されます。意見をとりまとめる最終的な意思決定者を事前に決めておくとよい、とされています。意思決定者は、必ずしも主に介護をする人である必要はありません。また、介護の負担が1人に集中しないよう分担することも挙げられています。

3. 地域包括支援センターの所在地・連絡先を把握する

実際に介護に直面したとき、地域包括支援センターに連絡すれば、認定の申請手続きや介護支援サービスの情報を得られます。厚生労働省のチェックリストによれば、中学校の通学区域におおよそ1施設が設置されています。

重要なのは、介護サービスの申請は「本人の居住地」がベースになるという点です。親が離れて暮らしている場合、窓口は自分の住所地ではなく親の住む地域のセンターになります。先に調べておく対象は、親の住所地のセンターです。

  • 親の住む地域の地域包括支援センターの所在地、連絡先
  • 親の住む地域で利用できる各種介護支援サービス

市町村によっては、福祉器具のレンタルやおむつの支給など独自の介護支援サービスを提供している場合があります。探し方は要介護認定のページに載せています。

確認できたら

親の状況が分かると、いま優先すべき準備も変わります。状況別チェックで、親の状況(まだ元気/気になることが出てきた/要介護認定を受けている)に応じた確認事項を表示できます。

きょうだいと共有する場合は、状況別チェックのページに共有ボタンがあります。

公式根拠

このページの確認項目は、厚生労働省が企業向け実務支援ツールとして公開している「親が元気なうちから把握しておくべきこと」チェックリスト(Word)の記載内容に基づいています(確認日: 2026年9月5日)。掲載元は厚生労働省「仕事と介護の両立 〜介護離職を防ぐために〜」です。

元の資料は企業が従業員へ配布することを前提にした様式です。このページは、個人が自分の家族に当てはめて読めるよう整理し、当サイトの他ページへの導線を加えたものです。

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